ピヨピヨ釣日記 (2025.6.4 庄川水系六厩川《むまいがわ or むまやがわ》)

フライフィッシング

 庄川方面に下道で行くとき、ひるがの高原を越えていくことが圧倒的に多い。この時、ひるがのから牧戸(庄川)に降る国道156号線(158号線)沿いの川を見ながら運転することになるが、毎回見続けていると、この川のことが頭から離れなくなってしまう。『実家じまい』&『再版記念』パーティーが終わり、水曜日の休みが釣行に使えるようになった6月4日、二週間ぶりにこの気になる川を探釣すべく出かけてみたのである。

 いつものように長良川沿いの国道156号線を北上、郡上八幡、郡上白鳥を経て、ひるがの高原への登りをさきもりちゃんと共にのんびりドライブする。駒ケ滝(アイキャッチ画像参照)を左手に過ぎると、ひるがの高原はすぐそこだ。峠を越えた所から道路に沿って流れ下る川が今日の目的地(だったはずの?)の御手洗川(みたらいがわ)である。半分くらい下ったところの集落の川沿いにさきもり号を停めて、釣の支度を整えて入渓する。ガッ、しかし、河床には藻がこびりつき、全体的に濁り気味で、水が腐っている?ような、何だか、川の中にバチャバチャ入り込んでいくのが気持ち悪いような、あまり清々しい印象の川ではない。気と取り直して毛バリを釣り糸に結び、ポイントめがけて投げてドリフトし続けるのだけれど、うんともすんとも反応がない。1時間ほど毛バリを流し続けてみたけど全くお魚さんからのお便りはない。丁度さきもりちゃんを駐車した場所まで釣り上がってきたところで「ウームッ、このまま行くと今期初のボウズを食らう可能性があるぞ」と思い始め、時計を見るとまだ10時である。急遽、川を変える決断を下し、フライロッドを室内に放り込んで、ウエーディングシューズのままエンジンスタート。牧戸まで降りて、そこから上流方向にステアリングを切り、しばらく庄川に沿って運転しているうちに「六厩川を釣ってみよう」と思い立ち、アクセルを踏む右足に力が入った。途中、この前の釣行で中さんと待ち合わせをした『道の駅 桜の郷 荘川』を右手側に見送り、庄川上流部とも別れを告げ、トンネルを三つほど抜けると、開けた平地が現れ、そこに建物が点在する場所が六厩の集落だ。

 ひるがの高原のスキー場だ。オフシーズンのスキー場の緑が鮮烈だ。ここは分水嶺で、南側に落ちた雨のしずくは長良川を経て太平洋へ、北のしずくは庄川を経て日本海となる。更にここは、アマゴ(長良川)とヤマメ(庄川)の分魚嶺でもある。
 ひるがのから牧戸に向けて流れ下る御手洗川で釣ってみるが、防人の毛バリは沈黙したまま川面を漂っただけだ。川自体も泥っぽく、水が腐っている感じなので、一度大水が出ないと駄目かもね。過去の記録を読むと、釣れない川ではないらしいけど!

 六厩川の水源は傘山(1331m)~火山(1379m)であり、途中で森茂川と合流して庄川に注ぎ込む。と言っても、森茂川との合流点は御母衣ダムのダム湖に飲み込まれていて、見ることは出来ないのだが。この川は落差がなくのんびりとした流れで、滑床が発達している(なだらかな滑り台のような川)。六厩の集落のあるあたりが源流部となり、下流に向けて途中までは走行可能な林道が付随しているので、その林道を走りながら入渓点を探すことになる。今回は、時間が時間なので林道を走ることなく、集落周辺でゴソゴソ釣り歩くことにした。

 六厩集落下の六厩川の流れ。右岸にお洒落な別荘?があり、周囲の緑に溶け込んでいた。
 小さな流れなので期待していなかったけど、思いのほか良型のヤマメさんが釣れてきた。
 上の写真のヤマメは茂みと茂みの間で釣れてきた。更にその上でもヤマメが竿を絞り込んだ。防人の脳みそ蒸発。
 一匹釣れたら昼飯と思っていたが、20㎝前後が5匹も釣れてしまった。合わせ損ないもなく、バラシもなく、ヤマメ釣りってこんなに簡単だったっけ?
 ここでヤマメを釣った後、心地の良い木陰が脇にあったのでそこで昼飯にした。昼飯後は、奥の矢印のポイントを下流側から丁寧に釣り上がったのだが…!
 ヤマメ君が思いの他釣れたので、極めて穏やかな気持ちとなって、昼飯の準備に取り掛かる。御手洗川ではどうなることかと思ったが、こちらに移動して大正解だった。
 最近は行者ニンニク風味チャーハンにハマっている。写真のベーコンはファミマで買って焼いてみたが、あまり美味しくないなあ。卵ポテトサラダは美味しい。
 ポヨヨンと昼飯を楽しんだ後、上流側のポイントに毛バリを投げ入れて見ると、ナント、アマゴが釣れて来てしまった。日本海側に注ぐ川はヤマメが生息しているはずなのにね!
 ほら!これも赤い朱点があるからアマゴ。実は、この六厩川上流地域では以前アマゴが放流されていたようだ。出来ることなら、ヤマメの川にはヤマメ、アマゴの川にはアマゴを放流するようにすべきだろうね。
 上の写真のアマゴたちはこの写真の黄色丸の所で飛び出してきた。結局、この場所で釣れてきたのは3匹のアマゴ君たちだった。この局在化した場所で、過去に放流されたアマゴたちが細々と生活していたのか?
 このヤマメ君をもって今日は釣り納めとしました。
 ここで川は二手に分かれ、流れはさらに小さくなる。
 のんびりとした六厩集落の眺め。時間は午後2時ちょっとすぎ。これから名古屋まで下道ドライブを楽しみますかな。

 濃尾平野を取り囲むように木曽川水系、飛騨川水系、長良川水系、根尾川水系、揖斐川水系の各河川があるが、もちろん、それらの川に沿って道路が走っている。それぞれの谷筋に個性があって、ドライブしていて楽しいのだが、特に、この長良川水系の156号線は好きなルートのひとつだ。ひるがの高原の開放的な雰囲気、その後の谷筋の道も木曽川や飛騨川と比べて明るい感じで、のんびりとした気分で走ることが出来る。途中、宗祇水などの湧水が豊富な郡上八幡やうだつの上がる街並みの美濃市があり見る場所も豊富だ。防人の場合、美濃市で東に転進し、美濃加茂経由で犬山へ出て、名古屋に入っていくこと多い。その日の釣りが終わり、そこからの帰路を思い浮かべるととても楽しくなり、下手をすると釣り以上にワクワクするのであった。

コメント

  1. 中さん より:

    防人氏と一緒に釣りに行くとき、あまり釣れる川には連れて行って貰えない。防人氏が1人で釣行するとき、すごく釣れる川に行っている。
    過去のフライフィッシングのブログを見る限り、上記の説は帰納的に真であると証明出来ます(笑)。この現象(結果)が『必然』又は『偶然』のいずれであるか?という点が友人としては気になるところである。

    • さきもり さきもり より:

      オッ!初めて中さんからのコメントが来ましたな。
      まあ、よく釣れたという話は過去に逃げますからなあ。一緒に行く場合、過去に行ったことがある川で、いい経験をした川を選んでいくわけだが、なかなか昔と同じという訳にはいきませんなあ。これに対して、一人で行くときは、ほとんどの場合初めての場所に入り、あまり結果は期待していないことが肩の力が抜けて、この無欲感が釣りの神様に認められて、いい結果になることもあるのではと。あくまで、偶然と言う必然では。兎に角、今回のヤマメ釣りは簡単だった!or防人が天才過ぎて一般人には難しいヤマメ釣りが容易く感じてしまったということか。これも天才の孤独?笑 まあ、この命題が偽となることを示すためにまた釣り行きませう。

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