Defender（さきもりちゃんとパンクちゃーン！）

　三連休の真ん中の9月15日(日曜日)、実家の整理のためさきもりちゃん(我が家のディフェンダー90)と共に、名古屋の家を早朝4時に出発した。153号線で飯田まで行き、そこから高速にのった。諏訪パーキングでトイレ休憩、それとパーキングにあるパン屋さんで好みのパンを購入して戻ってみると…！

　右前輪のタイヤが何だか凹んで見える。タイヤのサイドウォールが地面と接地しているところが、おじさんの下腹のようにプニョっと飛び出しているではないか(ワナワナしていたので、その写真を撮り忘れた。この程度でワナワナしているようではディフェンダー乗り失格か！)。

「ムムムッ！何だなんだ‼…これはどう見ても空気が抜け過ぎではないか？パンクか？」

　パーキングにあるガソリンスタンドに駆け込んで、空気圧を測定すると『1.0』である。ドアを開けて推奨されている空気圧を見るとフロントが『2.3bar』とある。『bar？』？？もしや、昔、気象庁が使っていた『mbar:ミリバールのバール？非標準単位をさきもりちゃんは使っておるのか！』を思い出した。確か、『1気圧=1bar=1013hPa』だよなあ！こっちのスタンドの気圧計の単位は…、となれない単位の換算をゴソゴソやっていると、スタンドの人が

「これで空気入れればいいよ。満タンになったら自動的に止まるから！」

とホースを差し出してくれた。その後、さきもりちゃんを少しづつ動かしながらパンク箇所を調べていくと、一年前、ランドローバー京都で直してもらったパンク修理箇所を発見。そう言えば、ネジが刺さっていたのを一年点検の時にサービスの人が見つけてくれて、修理したのだった。その場所にせっけん液吹きかけてみたが、エアー漏れの気配はないように見える。一体どこがパンクしているのだ？

　スタンドの人に

「今はまだ早いから諏訪のタイヤ屋さんはまだやっていないから、甲府についてから専門店で見てもらった方がいいよ」

と言われてやってきたのが、甲府の”KAUKAU”というタイヤ屋さん。ポルシェがピットに入っていて、パンク修理を受けていた。順番を待ってさきもりちゃんがピットに入る。作業の人は慣れた手つきで右前輪のタイヤを外し、一通りチェックをすると、例の補修カ所に石鹼液をシュッシュッと吹きかけた。

「ほらッ！ここだ。泡がプツプツ出ているでしょッ」

と言われて、目を凝らすと確かに出ているのが観測される。

「諏訪でも同じ場所を調べたんですけどね。その時は出ていないように思ったんですが…」

「餅は餅屋に買いに行けッ！て言うでしょッ。パンク修理はタイヤ屋さんだよ」

と言われて妙に納得してしまった。

　前輪が脱着されたさきもりちゃん。背後の『パンク修理はプロに任せて安心』という文字が目立つ。非常に頼れるタイヤ屋さんだった。

　ウヒョッ！ホィールの裏側は汚れまくっているぞ。今度冬タイヤに履き替えたときは、しっかり洗ってあげなくてはいかんな。

　ネジを踏んだことにより形成された大きな穴。タイヤ屋さんも驚いていて、「これだと補修材一本では止まるような気がしない」と言って二本ぶち込んでいた。

　修理完了。石鹸液を照射して、エアー漏れないかどうか確認する。完全に止まったようだ。やっぱり、「餅は餅屋か」と思う。

　以前の修理による補修材を抜き取ると、プシューッと大きな音を立ててタイヤから空気が抜けて行く。「車のタイヤはチューブレスなんだなあー!?」と妙に初心者的なことに感動する。タイヤ屋さんは

「大きな穴だね！これだけ大きいと、補修材一本で止まる気がしないなあ。二本突っ込むか」

とブツブツと独り言なのか、こちらに語り掛けているのかどちらともないしゃべりと共に作業は続いていく。そして、

「これで出来たよ。ただ、穴が大きいので、ランドローバーのサービスの人が言っていたように、定期的に前輪右タイヤの空気圧は意識しておいてね」

とのことだった。防人はすっかりネジ踏んで、そこを修理したことを忘れていたのだ。今回の件で、忘れることはないだろうから、これからは意識して乗って行こうと思ったのだった。今回の修理にかかった費用は、

　　　タイヤ脱着代…1000円、パンク修理代…1800円　計2800円

である。

　タイヤを装着しなおして作業完了。「穴が大きかったので、今後も前輪右は気にかけて乗ってください」と言われた。

　スペアータイヤも含め他のタイヤの空気圧もすべてチャックしてもらって、ご満悦のさきもりちゃんです。

　山梨からの帰り道はいつも通り富士川に沿った国道52号で興津まで行き、そこから東海道(国道1号)で名古屋まで戻ってきたのだが、前輪右タイヤは元気だった。