知り合いが名古屋を通るという。そして、
「面白い車で行くから、名古屋によって、乗せてやるよ」
と連絡が入った。なんだかよくわからず、待ち合わせの時間に名古屋のKona’s Coffeeの駐車場で待っている、何やら地響きと共に戦車のような車が駐車場に入ってきた。Hummer〈ハマー〉だ。駐車スペースをはみ出して止められた戦車、じゃあなかった、Hummer(H1)から降りてきた人物は、まぎれもなく待ち合わせた人物だった。

ハワイアンなKona's Coffeeは女性に大人気。パンケーキが人気だが、ランチやディナーも賑わっている。

見てください!このはみ出し具合を‼ちなみに、黄色矢印は代車ディフェンダー君。なんだか、小さく見えてしまうね。
このHummer(H1)は、「Hwwv〈ハンヴィー〉」と呼ばれるアメリカの軍用車を、民間車両としてカスタマイズしたものなのだ。そして、このカスタマイズはある人物からの要望で達成されたのだった。その人の名は映画ターミネーターで有名なアーノルド・シュワルツネッガー(淀川さんにより”シュワちゃん”と呼ばれるようになった)である。シュワちゃんは兵役経験もあるため、このような軍用車に愛着を感じているのかも知れない。現に、兵役時代はオーストリア陸軍で最年少の戦車の操縦手であったこともあり、現在はプライベートでM47パットン戦車を所有しているそうだ。

ウーム、この無機的な雰囲気が何ともカッコいいねぇ!

なんか、扉が開いて機関銃を持った兵士が降りてきそうな雰囲気の後ろ姿!
HummerにはH1、H2、H3の三タイプがあり、車幅は以下の通り、
H1…2197㎜
ハマーH1はその重量が3.5トンを超えるモデルも多いため、準中型免許が必要。ちなみに、防人の免許では運転できるが、最近の普通免許では無理なのではないかなあ。
H2…2062㎜
車幅的にはディフェンダーに毛が生えたぐらいなので何とかなりそう。一番人気なタイプで、これは結構街で見かけるよね。
H3…1897㎜
これなら、パジェロと同じくらいの車幅なので大丈夫そう。ファミリー向け!?
因みに、新型ディフェンダーの車幅は1995、ランドクルーザーは1980、新型ジムニーが1475なので、H1のデカさが際立っているね。助手席と運転席の間は異様に広く、その下にエンジンが横たわっているようで、音がうるさかった。H1の車幅は破格に大きいのに、助手席にしても、後席にしても、座席の幅は狭く、縮こまって乗るような感じであった。乗り心地は車と言うより、戦車(乗ったことないけど)というような感じで、比べること自体が無意味かもしれない。まあ、兎に角よく目立つ車(戦車?)なので、道行く人はみな振り返るし、途中ジムニーとすれ違ったのだが、そこに乗っていた女の子たちの視線は釘付けになっていた。この知り合いの話によると、
「高速道路で追い抜く車が、いきなり速度落とし、並走しながら、動画撮影されることが頻繁にある」
らしい。注目度満点の車だが、駐車場で断られたり、路地に入り込むと大変なことになるので、きちんと道筋や駐車スペースを確認してからでないとドライブに出かけられないらしい。現在は、ゼネラルモーターズが2009年に経営破綻した事が原因となって製造されておらず、中古市場に出回っている個体を探すことになるらしい。燃費もリッター4~5㎞くらい、故障して部品の取り寄せとかになると数カ月かかる(これはさきもりちゃんも同じか)、免許は準中型、と色々なハードルが立ちはだかるが、惚れ込んでしまった人々はこれらのハードルなどたいしたことないのだろう。
走り去るHummerを茫然と見送っていたら、駐車場の誘導員の人も硬直して佇んでいるようだった。防人は我に返り、
「見惚れていないで、ちゃんと誘導してくださいよ」
と心で叫ぶのだった。その後乗り込んだ代車ディフェンダー君が軽自動車のように感じてしまったのは言うまでもない。
コメント
なかなかレアな車に乗りましたね。
H2はときどき見ますね。
これに乗り込んだ後だと確かにディフェンダーは軽自動車ですね(笑)
私はディフェンダーですら、道筋や駐車スペースを確認してからでないとドライブにいけません。
本当に貴重な体験でした。確かにH2は時々見るので、それが本来のハマーと思って勘違いしていました。ガッ、H1を見るとそのデカさに唖然とし、H2が可愛く思えてしまうのでした。