Defenderピヨピヨ日記(NO3 GW1200kmのドライブ)

Defender購入後日記

 GWの長期休暇を前に、右下腹部に吊るような痛みが現れなんだかいやな気分となる。職場の女帝殿(変わり者の僕の理解者であり、保護者でもある)は「虫垂炎、つまり、盲腸ではないですか?」と言われ、もし、盲腸なら手術?僕は長期休暇になると体調を崩す傾向がある。昨年の二週間の夏休みはコロナに罹患し泡となって消え失せ、娘が幼稚園の頃には、娘からおたふくかぜをうつされて、GWすべて蒸発、新型インフルエンザの時もGW前にうつされて、GWと合わせて10日ほどが消滅。このように療養に休暇が消費されるという社畜人的人生を歩んできた歴史がある。もし、盲腸なら今回のGWもつぶれてしまうかもしれないが、それは「もうちょっと、勘弁してくれ!」

 結局、わが社のGW開始日の5月1日の早朝、目が覚めてみると右下腹部の痛みは軽減し、体のだるさもなくなり、爽快感に満ち溢れた体が戻ってきたようである。早速、さきもりちゃんに乗り込み、エンジンをスタート。目指すは八ヶ岳にある我が別荘である、なんて書くとセレブ感が漂って気持ちが良いのだが、何てことはない、両親(特に今は亡きおふくろと姉)が退職金をつぎ込んで立てたもので僕のものではない。父は93歳でもはや別荘を維持する状況にないので、僕が水の開栓作業、風通し、清掃などの管理をやらなくてはいけなくなったのだ。両親と姉が残した遺物の尻拭い的人生を歩むことを余儀なくされているというわけだ。まあ、僕自身の財力で別荘なんてもってのほかなので、この家を我々の生活にうまく組み込むことが出来ればよいが、名古屋に住む我々家族にとって距離的な面で現在までのところうまく生かせてはいない。今回は春になったので、冬場、水抜きをして閉栓してあったものを(真冬にはマイナス10以下になるので、水が残っていると水道管とかが破裂してしまうのだ)開栓して水をいつでも使えるようにしておく作業がメインなのである。

平谷の道の駅。サトザクラが満開だった。
琵琶湖と美ヶ原。更に向こうに北アルプス?
八ヶ岳の全体像が露になる。近くには電波天文台もある。

 ファミマで買えるコメダのコーヒー牛乳を相棒に、153号線で飯田、そこから中央道で諏訪南、八ヶ岳ズームライン、八ヶ岳高原道路を経て別荘へ。窓を開け、風を通し、虫(何故か虫が入り込んでいるのだ。どこからやってくるのか)やほこりの清掃をして、いよいよ開栓作業。慣れないモンキーレンチを片手に、風呂場のシャワー施設の取り付け、トイレのタンク上側にある水栓器具の取り付け、洗面所の排水管の取り付け、ボイラーのネジ締め、…慣れない作業が続く。一通り終わったので、外に出ていよいよ元の栓を開栓する。「よーし、完了」と少しいい気分になって家に入ると…、締め忘れたネジの部分や蛇口から水が噴き出していて、あたかも、爆雷攻撃を受けた潜水艦の内部のような状況。慌ててネジをきつく締めあげ、数か所の噴水を止め、雑巾で周囲の濡れたところをふき取る作業が追加。ついでに家全体の雑巾がけ。まあ、世間では「夏の暑い時は八ヶ岳にある別荘に行くざぁーます」なんていうと羨まし気な感じだが、現実は開栓閉栓作業(年二回)、風通し、掃除、更には維持管理費(防水シートの張替とかもうじきやらなくてはいけないのだろうか?だとしたら大きなお金が出ていくが、ディフェンダー買っちゃったし、娘の仕送りあるし、無理だぜッ)などがあって、いいことばかりではないよ。

別荘の所はやっと新緑が芽吹きだしたところ。早朝などは氷点下になった。まだまだ、冬の気配が漂っていた。
小鳥のさえずりの中の日常生活に憧れるなあ。仕事辞めるか!そんなことしたらディフェンダー維持できないか!

 3時間ほど慣れない作業を行い、近所のスーパー(と言っても片道10㎞くらい離れているが)で買ったお弁当を食べ終わった段階で午後1時だったので、午後が丸々空いたことになる。後は、風の音、鳥のさえずりを聴きながらのんびり読書なんていう時間の過ごし方に憧れるのであるが、大人しくしていられない性分なので仕方がない。さきもりちゃん(我が家のディフェンダー90)とともに以前から気になっていた千曲川源流の一つの沢に入ってみる。谷の雰囲気、渓相申し分なく、期待が膨らむ。毛バリを結び付けて、ここぞと思うポイントにフライ(毛バリ)をプレゼンテーションすると、いきなりパシャっと出るではないか。焦って早く合わせすぎてしまい空振り。毛バリのサイズを落とし、釣り糸も細くして時間をおいてから再び投げ入れると、今度は絶好のタイミングで合わせることに成功し、イワナちゃんを釣り上げることができた。その後は遊び遊ばれ2時間くらいで4匹のイワナ君を釣り上げて、満足したので、谷でコーヒーを入れて川のせせらぎをBGMにのんびりする。この時期は日が傾いてくると、谷は急に寒さを増してくる。薄着できてしまったので、そろそろ山のおうちに帰るかな。

渓相はなかなか良い。魚さんの活性はどうかなあ?
二輪草というらしい。可愛い花だなあ。
イワナちゃんが元気よくドライフライに出ました。
どの毛ばりにしようかなあ?
今度も元気よくイワナが出た。やる気満々だね。
緑と茶色とベージュと小川の流れがきれいだった。
お決まりのCafe Lagrangeタイム。谷でのコーヒーは美味しいね。
なんかかわいいことありません!みんなでぞろぞろどこかへ歩いている感じが!
結局、イワナ4匹と対面し、満足のいく午後を過ごすことが出来た。

 帰りがけにスーパーで夕飯を買い、山の家でぐつぐつゆでること15分で完成。亡き姉が購入したオーディオシステムで、これまた姉が揃えたクラシックのCDの中からバッハを選んでそれをBGMに夕食。なんかとても落ち着いた気分になったので、数学の計算を始めるが、難しくて途中で力尽き爆睡。

村にあるスーパーで夕飯を購入。760円でした。
信州リンゴ牛のカレーとポテトサラダとキノコのフライ。
朝は諏訪湖パーキングで買ったカレーが入ったナン的パン

 朝5時目が覚める。氷点下1℃。まだまだ八ヶ岳は冬が明けたばかりで、やっと新緑が芽吹き始めたところだ。夜も寒さで目が何回か覚めてしまい、なんか眠い感じが残る心地悪い目覚めとなる。朝飯を作り(と言っても温めるだけだが)、体にエネルギー源を注入し、だるさを払しょくするためにストレッチをして、戸締りをして、荷物をさきもりちゃんに詰め込む。それにしても八ヶ岳の自然とディフェンダーの相性は抜群で、所々現れるダートは朝飯前だし、泥の飛び跳ねがより荒々しさを増して最高のオプション(エクスプローラーパック?八ヶ岳パック??)となるし、やっぱり名古屋の町中より自然の中の方が生き生きしているようにみえる。まさに、水を得た魚ならぬ泥を得たディフェンダーか。

 今日は松本に戻り、娘を拾い上げ、その後、山梨のオヤジ殿の所に行き、そして名古屋に娘と共に戻るという行ったり来たりの行程でワクワク全開モードだ。まず、左手に八ヶ岳を眺めながらドライブしていくと、野辺山あたりで右手に飯盛山、川上村のあたりでは右手に瑞牆山、その後、千曲川に沿って降下し、佐久まで行くと目の前に浅間山、254号線を進むと再び左手に八ヶ岳、更に行くと美ヶ原高原(長野県のほぼ中央に位置)を見ることが出来る。極めつけは、三才山トンネルを抜けたところに現れる北アルプスの雄峰である。信州のドライブの楽しいところは、個性ある山たちを愛でながら走り回れることである。更には色々な川が流れているので、釣り人の心を揺さぶられ、ついつい脇見運転をしてしまうので危なっかしいたらありゃしない。

 松本で娘をピックアップし、山梨までは高速を使う。そして、この高速走行で、諏訪から山梨の双葉出口までの区間で、ディフェンダー90(ガソリンエンジン)のリッターあたりの走行距離17.9㎞を達成。これはかなり良い記録(もしかしてギネス?誰かこの記録敗れるものなら破ってみやがれッ!)なのでは。夕飯は久しぶりの孫との対面に喜ぶオヤジ殿と焼肉キングに行き、その後は、静岡経由で夜12時頃に名古屋の家に到着した。

 次の日の3日は、朝、7時にトクチンとひるがの高原に向けてさきもりちゃんを操る。荘川周辺の谷に入り、昼飯や釣りを楽しみ、時間が合えば我が社の女帝殿の別荘によってみようという計画なのだ。しかし、GWの高速はすべて渋滞、主要幹線道路も渋滞、なので濃尾平野から無事抜け出せることが出来るかどうかが最大の問題となった。しかし、そこは地元の強みであり、若いころから少しでも早く釣り場につくことに執念を燃やして習得した抜け道の知識はカーナビなんかには負けはしない(負けないと思う!?)。クニャクニャクニャクニャと走り回り、かろうじて渋滞に巻き込まれることなく、だからといって時間かかりまくって(素直に渋滞に巻き込まれながら走った方が早いのでは?)、荘川に到着。六厩川(”むまや”or”むまい”と読む)に沿う林道を走りさきもりちゃんの能力を確かめるが、全く余裕のようだ。このレベルのフラット林道だと普通のDレンジで走れてしまう。スピード出しても安定しているし、カーブもいい感じだ。そうこうしていると女帝殿から連絡が入り「天ぷらを揚げるから、即登場せよ」とのこと。林道の終点まで来てしまっていたが、山菜の天ぷらとなれば急がなくてはならないだろう。来た時より更にスピードアップして林道を走るが、デフェィンダーの安定性は驚くべきものであり、モニターを見ると、頻繁に電子制御アクティブディファレンシャル(e-diff locker、つまり、リヤデフロック機能)が介入して、走行安定性を維持してくれているようだ。泥水を跳ね上げて、ワイパーを動かしながらダートを運転していると、『007』シリーズ「NO TIME TO DIE」でディフェンダーを操って強烈なカーチェイスシーンを展開したジェシカ・ホーキンスと自分を重ね合わせてしまう(笑)。林道を駆け抜け、国道を走り、女帝殿の別荘に泥だらけのさきもりちゃんと共に到着。美味しい山菜の天ぷらをたらふくご馳走になり、近所の川でフライフィッシングを楽しませてもらい、夕方の冷気がみなぎる時刻になると、暖炉のそばでの暖かいひと時を堪能させてもらい、至れり尽くせりの午後を過ごさせて戴いた。有難い限りだ。

山菜の天ぷらをご馳走になった。春の味覚だ。コーヒー飲んだら釣り開始としますか!
見上げると木々の間から青空が。まだまだ、ヒヤッとする冷気が漂う荘川の谷間。
荘川周辺も日が陰ってくると寒くなる。暖炉そのそばでオオトリ様も暖かそうだ。
瀬から(イワナらしからぬポイント)イワナ登場
お次はヤマメが!素早い出方だった。
写真中央から左側に雨が落ちると太平洋へ、右に落ちると日本海へ。わずかな違いで全然異なる未来が!
さきもりちゃんとしては初めての分水嶺公園。ここから名古屋までは通常二時間ぐらい。もうじき1200㎞のドライブも終わる。
荘川の牧戸からひるがのに登る国道156号線の景色の見え方が好きだ。周囲は御手洗川、尾上郷川、一色川など色々な川があり、遊ぶのに迷ってしまう。

 帰路は下道でひるがの高原を越えて、郡上八幡から高速に乗り、東海環状から名古屋に戻ったが、渋滞に巻き込まれることはなかった。三日間にわたるさきもりちゃんとのドライブは合計1200㎞にもなったが、二日後の5月6日は、今度は中さんの納車式で京都へGoだ。

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