防火管理者講習二日目、昨日より早く起きて、栄から伏見まで早朝ウォーキングを楽しみ、伏見駅近くのコメダでモーニング。やっぱり、僕は本店の方が、パンに塗られているバターやゆで卵の感じが好きだなあと思う。昨日やった内容の復習、今日やるであろうことの予習をやり(防人は真面目なのである)、会場へ向かう。

早朝の中部電力MIRI TOWER(旧名古屋テレビ塔)。2022年12月、全国のタワーとしては初めて、国の重要文化財に指定されたらしい。この周辺はおしゃれに生まれ変わり、以前とは全く異なる雰囲気だ。

巨っ、巨大な球体が道の上に!あれは名古屋市科学館のプラネタリウムドームです。

会場近くのコメダに寄って、モーニングを食べながら、復習と予習をしっかりやる。
9:30~10:40 地震対策・防火対象物点検報告制度
まずは地震対策はソフト面とハード面からしっかりと。
《ソフト面》災害対策組織の編成、緊急連絡網の整備、防災訓練の実施、帰宅計画の作成(帰宅困難になった社員のための食糧、水、カセットコンロの常備)、復旧計画の作成(地震後、復旧できずに倒産する会社が多数あるらしい)。
《ハード面》建物耐震化(耐震構造、制震構造、免震構造)、設備(本棚やコピー機)の固定、物資の備蓄(最低3日、できれば7日分の水と食料)。
10:50~11:50 火気管理・危険物等の安全管理・火災の現象
《火気管理》防火管理者の重要な業務の一つとして、火気の使用や取り扱いに関する監督がある。厨房、ストーブ、給湯器などの火気使用設備、器具等の管理。たばこは火災の原因の上位なので、喫煙場所などの管理。劇場、百貨店における喫煙の制限。焚火(名古屋市内は禁止)の管理。放火防止対策(死角をなくす、出入り口の監視強化。物置、倉庫などの人の出入りの少ない場所の施錠)。
《危険物等の安全管理》危険物の第4類がガソリン(第1石油類)、軽油(第2石油類)、重油(第3石油類)など一番身近。京都アニメーションの放火などガソリンによる事件が多いので、車の給油は問題ないが、ガソリンだけを買うことは、セルフスタンドでは不可能になっている。都市ガスは空気より軽く天井にたまる。プロパンガスは空気より重いので、ほうきでドアから掃き出す。
《火災の現象》“火災″とは人の意に反して発生し、若しくは拡大し又は放火によって発生して消火の必要性がある燃焼現象。燃焼の3要素は可燃物(ガスや油など)、酸素、点火エネルギー。消化法は冷却消火法(一般的には水を打って消化)、窒息消火法(泡を放射する。天ぷら油火災では水をかけてはだめなので、スプレー消火器を各家庭に一つは置いておく方がよい)、除去消火法(燃焼の3要素の一つである、可燃物の除去)。煙の一酸化炭素が恐ろしい。煙は横へは0.5m/sで、鉛直上方向へは速くて3~5m/sで移動.
11:50~12:50 ヤッホー!昼飯タイムだ。今日は昨日の昼飯後に歩き回って下見をしておいた”Misono weekend BBQ”に直行する。

会場から歩いて5分ほどの所にあるステーキ屋さん。イチボという部位を炭焼きにして提供してくれる。マスターは日本人離れした風貌(もしかして外国人!?)でハンサムなところは防人とそっくり??????

ご飯は大盛り。これで1200円。会社のお金で食べられることがさらなるお得感を防人に与えるのだった。お肉はとても柔らかく、ご飯はもう一杯ぐらいお替りしたかったが、午後眠くなったらまずいので、腹八分目にしておいた。
午後は実技である。人生で初めて消火器を使った。興奮した。
12:50~15:10 実技講習(これは面白かった)
消火器の取り扱い(実際にやらせてもらえる)、1号消火栓(二人で使用)や2号消火栓(一人で使用)の使い方。スプリンクラーの効果と散水の止め方(水損を防ぐため重要)。自動火災報知機とその取扱い方。避難誘導灯と防火扉。緊急避難器具(避難はしご、緩降機、救助袋(斜降式と垂直式))、応急手当(胸骨圧迫、AED、人工呼吸、のどに物を詰まらせたときの背部叩打法と胸部突き上げ法)
15:20~16:00 防火管理業務と防火管理台帳
今までの総復習的内容。事業所に帰ってからやることについて!①防火管理者選解届の提出、②消防計画のすみやかな作成(または変更)、③統括防火管理者の選任および全体の消防計画の提出(特定防火対象物かつ3階以上or地下街or31mを越える高層ビルで管理権限が複数の時など)、④社員への防災教育。
16:00から効果測定と修了書の交付
効果測定は8問で、舞台上の大きなスクリーンに問題が映し出され、講師が二回読み上げている間にマルかバツを用紙に書く。特に、最後の「15:20~16:00 防火管理業務」からほとんど出題された。「必ず」、「すべて」とか「絶対」という極端な用語が入っている問題は×であるように思えた。例えば、「複数のテナントが入っているすべての建物では統括防火管理者を選任しなくてはいけない」という問題が出題されたが、「すべて」ではないのでバツが正解といった感じ。そして、採点は自己採点。最後に、「6問以上正解した人手をあげてください」と言われて、手をあげると(多くの人が手をあげていた。防人は一応全問正解)、「はい、お疲れさまでした。では、今から全員に終了証をくばります」と言われて、まったく試験の得点は関係ないことを知るに至る。初日の晩もブログに書いてまとめたり、他の人のブログを読んだり、テキストをチェックしたりとまじめに勉強したのだが、そんなことしなくても、講義を真面目に聞いていれば(聞いているふりをしておけば?)修了書を貰えるのだ。

ウォーキング途中で見つけたお寺のライトの雰囲気が良かったので写真に撮ったけど、その良さは伝わらないなあーッ!

鶴舞公園は美しくライトアップされていた。クリスマスを意識しているのかなあ。
講習終了後は市内をウォーキング(トレーニング)して、お寺や公園、ベントレーのディーラーのベンティガを見たり、アストンマーチンのディラーを見たり(外から遠巻きに見ただけよ)して3時間ほどの時間をかけて待ち合わせ場所の居酒屋に到着。今夜は我が社の社長や取締役(防人の方が彼らより勤続年限だけは長い)が「防火管理者合格祝賀会をやりましょう(要は忘年会の口実なのだ)」ということで、居酒屋で食べる(防人は飲むことに興味がない。ひたすら食べるのだ)ことになっていたのだ。実は最近の我が社は、「防人さんが合格率ほぼ100%の防火管理者試験に不合格になったら面白いよね」という話題でもちきりだった。本当は、彼らの狙いは不合格祝賀会を期待していたのだろうから、その期待に応えるほうが話題源となるし、多くの人が楽しめたのだろう。しかし、こちらもそうやすやすと新社長を喜ばすわけにもいかない(彼らの喜ぶ顔がチラチラ頭に浮かんだので、この二日間しっかりと復習し、試験にも不必要なくらいの万全の準備で臨んだのである)。このような感じで我が社の社長は代々社員思いの人が多いのだが、立ち上げ時の初代社長は特に素晴らしい人だった。ある日、僕が昼飯を食べ終えて会社に戻ると、社長がヒョッコリ現れて、
「防人さん、このゼリーあげる」
と一口ゼリーを手渡してくる。食後のデザートが欲しいなあと思っていたところだったので、何も考えずに封を開け、チュルっと口に放り込んで食すとなんだか不思議な味覚である。甘いのだが、その甘さは今まで人生で味わったことが無いようなケミカルな得体のしれない不気味なものであった。顔を上げ、社長を見ると不敵な笑みを浮かべている。そして、言い放ったのだ。
「今防人さんが食べたのは、カブトムシのジェリー。ちょうど余ったやつがあったからさぁー」
この伝統は新社長の体制にも濃厚に引き継がれている。こんな会社で30年以上働いてこられた防人は幸せである。これからは防火管理者(火防人)として、防火の重要性を役員や社員に徹底周知していこうと固く誓った二日間であった。
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