Defender購入への道程(ピヨピヨ日記14:読書)

Defender購入日記

 2022年4月21日、ランドローバー京都のM田さんから

「防人様のディフェンダーが6月下旬から7月上旬の生産に決まりました。世界情勢的にまだどうなるかは分かりませんが、順調に進めば、10月頃には納車が可能かもしれません。また、情報は入り次第ご案内させて頂きます」

とメールが入った。我がディフェンダーがいよいよ生産される。オーダーした時はほとんど夢見心地だったのだが、このようメールを受け取ると、夢ではなく現実のものとして実感できるようになってきた。まあ、生産が決まったとは言っても、納車されるまで少なくとも6カ月あるということだ(世界的半導体不足のこのご時世、6カ月というのは通常の場合と同じで極めて順調ということらしい。110ディーゼルとなると1年~1年半かかっているらしかった)。それまでの期間をどのようにディフェンダーライフを過ごすことにするか?まずは「ディフェンダーについて本を読んでみるかな」ということで…。ネットで色々調べてみることにした。

Epic New Land Rover Defender Roger Crathorne Matthias Pfannmueller Boris Schmidt 本

 まずはこの本が目に付いた。これは2021年ごろまでに契約した人にはもれなくついてきたようだが、僕が契約した頃(2022年4月)にはもう枯渇していて、配布されることはなかった。なんか悔しいということでネットで調べてみると1万円前後で売りに出ているではなか。更に執念深く探し続けると、メルカリで3000円で出品されているのがあったので、そくポチッと買ってしまった。家に、届けられたその本は、丈夫な袋に入っていて、取り出してみるとデカくて重い。これは読みごたえありそうで、この本と共に生活すれば、半年間なんかあっという間に過ぎ去るような感じがしたし、現にそうだった。

こんなしっかりした袋に本が入っていた。
袋の中には本以外に、ランドローバージャパン社長であるマグナス・ハンソンさん(お母さんは日本人だ)からの手紙が入っていて、「あなたをランドローバーファミリーに迎え入れることができて光栄です」的内容の手紙の「あなた」の部分を防人様に置き換えて一人興奮していた。

 この本は、まずディフェンダーの歴史、つまり、エンジニアのモーリス・ウィルクスがランド(大地)ローバー(流浪する)という名前のシリーズ1を作り上げ、それがシリーズ2、3と進化し、1990年ディフェンダー(軍隊、消防、警察など市民生活を守る(defenceする)部署でよく使われていたことから、Defenderと名付けられた)へと発展する過程を克明に描かれている。また、この車の名前『ランドローバー』が社名となっていく過程はイギリスならではの複雑な歴史があるのだが、そのこともこの本には書かれている。

 また、キャメルトロフィーで躍動するDefenderの写真には感動した。泥地で傾くDefender、窓枠に足をかけ、横転しそうになるDefenderを補正しようと必死に反対側に荷重をかける泥だらけの屈強な男たち。ウィンチワークで泥濘地帯でのスタックから徐々に抜け出そうとしているDefender。これぞDefenderの中のDefenderという写真である。Defenderの正しい使い方が(庶民の僕はこのような使い方は絶対できないが)この一枚の写真にすべて詰め込まれていて最高のショットである。僕がパジェロを買った1990年代のRVはグリルガード(カンガルーバー)とウィンチは人気のアイテムだったけど、最近はウィンチやグリルガード付ける車はほとんどないな。これは対人の安全規制のためなのかな。

 本の後半はNew Defender開発のコンセプトや苦労話が、各担当の責任者(エンジン部門、内装部門、デザイン部門、オプション部門など)の話がインタビュー形式で載せられているが、共通するのは、70年間続いたDefenderのデザインを刷新し、New Defenderを市場に投入することに対する自信と不安が入り混じった感情を、多くの人が吐露しているところだ。ただ、チーフデザイナーのジェリー・マクガバンは、「旧型ディフェンダーを作り変えるようなことだけはしたくなかった。旧型を愛する人々からの批判はあるかもしれないが、新型ディフェンダーは次世代の人々に向けて作られるべきで、変化の激しいグローバル社会に適合したものでなくてなならない」と断言する。

 この本のおかげで、ネットの情報以上のディフェンダー開発の深い話を知ることができて、なんかマウントを取ったような気持ちになれて最高だった。

Land Rover 60 Years of the 4×4 Workhorse James Taylor 本

 この本は旧型ディフェンダーの色々なタイプが紹介されていて、読むというよりは見て楽しむ絵本のような感じ(英語力のない僕にはそう映った)。本国イギリスでは市民生活に根差した改造がなされていて、警察車両、消防車両、救急車そして郵便車に改造されている。高所作業車になったディフェンダーもあったな。もちろん、軍隊でも幅広く使われていて、改造のされ方も半端ないものである。隊列を組んでアラビアのロレンス風に(?)疾走するディフェンダー、銃座が設置されているディフェンダー、対戦車砲やミサイルランチャーが設置されているのもあったかな。タイヤではなくキャタピラーで動く戦車のようなディフェンダー、鉄板で覆われた装甲車ディフェンダー、…。このような究極の改造はランドローバー社のSVO部門が受け持つのだろうか。それとも、もっと別の秘密部門があるのあかな?それ以外にも、サファリパーク観光用のディフェンダー130、水陸両用化されたディフェンダー、レッカー車ディフェンダー、…、などなど、将来自分のディフェンダーをカスタマイズするときのヒントが満載だ(?)。このようなこてこての個性あるディフェンダーの合間に、Defender90 County Station WagonとかThe 1999 Heritage editionとかブラジルで作られたDefender110(ボンネットの所には「Land Rover」デカールが張られている)なども色々掲載されていて、ディフェンダーソムリエ試験(?)を突破しようと思う人には必読の書。

Fish13 キャンプ動画

 本以外では、Fish13 という旧型ディフェンダー90や新型ディフェンダー110が登場するキャンプ動画には夢中になった(現在も見ているが)。特に彼の食事シーンは毎回攻めていて、美味しそうで、妄想を膨らませてくれた。その後、ピクニックテーブルを装着することになったのも、彼の動画おかげだ。

追記 最近のFish13を見た驚いた。もはやキャンプの域を越えて、要塞のようなシステムになっていて、ここまでの快適さを野外キャンプで追及すべきなのか疑問を感じてしまった。不便さを楽しむのがキャンプなのに、巨大なスクリーンで映画を見ながら、空調の効いた巨大なテント内で過ごすのであれば、家にいればいいのではないかと思ってしまう。鳥のさえずり、風の音、川のせせらぎを聞くのがキャンプだと思う。

けいもちの、新型ディフェンダーと遊びのブログ ブログ

 ブログでは”けいもちの、新型ディフェンダーと遊びのブログ”は納車までの間よく見に行った。このブログの筆者とご主人はもともと車なしの生活をしていたようなのだが、最初の車を、それもディフェンダーを買うことを決意!その劇的決断への道筋が気になって、ブログを訪れているうちに、けいもちさんワールドに引き込まれてしまって、夢中で納車までの物語を読んでしまった。

ポルシェ大好き、くまのしろくまハンティング ブログ

 次に、これもブログだが”ポルシェ大好き、くまのしろくまハンティング。”は僕と別世界の話としてワクワクしながら読むことが出来た。ポルシェをこよなく愛し、レースに参戦していてドライビングについてはプロ中のプロの人が、コイルサスのディフェンダー90(僕と同じ)を購入し、その感想を異次元の視点から書いてくれているのがとても刺激的だった。ディフェンダーのエンジンをチューニングして、サーキットを走らせているシーンは僕のような一般ドライバーからすると夢のようなものだ。

レンジニアスーTake-Shinoda ブログや動画

 更に、レンジニアスのTAKE-Shinoda氏のブログや動画。旧ディフェンダーと新ディフェンダーの比較やサイドマウントギアキャリアなどのオプションの説明が分かりやすく面白い。ブログに書かれていた以下の文章にはワクワクした。

 ディフェンダーの楽しさは、道具として使い込んでこそだと思う。後生大事に新車同然のままに乗るよりも、足でドアを蹴り閉めて、泥の靴のまま室内に入って、愛するペットがいるなら入れて、自転車やカヌーやSUPも積んで自然の中へ飛び出したりだ。リセールバリューなんて気にしないで、使い倒してこそプライスレスの価値が出るというモノだと思う。使いこなさないモノの思い出なんて、「プライスレス」に満たない、単なる「プライス」=価格の思い出。いらんわ、そんなもんw

 カッコいいねえ!僕もこんなセリフを言えるようになってみたいものだ。僕の場合、納車されたら、綿棒持ち歩いて、汚れ見つけ次第ゴシゴシ、土足厳禁、ダートが現れたら、ディフェンダーをその前で停めて、そこからは歩き!なんてことになりかねないからね。

映画007鑑賞

 まずは、”007 No Time To Die”だろうね。新型ディフェンダーが信じられないくらいの大ジャンプをこなし、水しぶきや泥をはね上げ、ジェームス・ボンドが運転するトヨタ・ランドクルーザープラドと激しいカーチェイスを行うシーンは圧巻。”007 Spectre””007 Skyfallで”は旧型のダブルキャブピックアップタイプのディフェンダー110が登場する。一方、スパイ映画としてジェームス・ボンドが活躍する007と双璧をなすのが、イーサン・ハントが体を張った活躍をするMission: Impossibleだ。こっちはBMWやAudiのスポンサーで同じメーカーの車オンパレードというイメージなのだが、実は、シリーズ第6弾のMission:Impossible Falloutの最後の方で、旧型ディフェンダー110が登場する。カーチェイスを行うわけではないけど、だから落ち着いて旧型110のカッコ良さに酔いしれることが出来る。更には、その後のヘリコプターでのチェイスシーンは圧巻だ。こちらの映画はトム・クルーズがスタントを使わず自らが演じることで有名だが、ヘリコプターの操縦も自分で訓練したのだとか。更には、ビルからビルへ飛び移るシーンがあるのだが、そこで、トム・クルーズは骨折するも、そのシーンを演じ続け、映画にも登場する。つまり、ディフェンダー以外にも話題満載という訳だ。その他にも、フランス、アメリカ、日本合作のCliffhanger ではスタローン演じるゲイブ・ウォーカーが運転するのがグリーンのディフェンダー110だったりする。それから、イーディ、83歳 はじめての山登りもあったなあ。これは、夫の介護に明け暮れてきたイギリスの老婦人イーディが、娘から老人施設への入居を勧められる。そんなある日、町のフィッシュアンドチップス屋の店員が口にした「何事も遅すぎることはないさ」という言葉に刺激を受け、スイルベン山に登るというかつての夢を思い出す。住み慣れたロンドンを離れ、夜行列車でスコットランドへと向かう。そして、現地で出会ったガイドのジョニーと衝突を繰り返しながらも夢を実現していくという映画なんだけど、このガイドジョニーが運転する車が旧型のそれもかなり古いディフェンダーなのだ。スコットランドの自然にディフェンダーが溶け込んで、まさに彼ら(ディフェンダー)の生息地はここなんだなあと思わずにはいられなくなる良い映画だった。こんな感じで、ディフェンダーが登場する映画を発掘しながら、納車までの時間を楽しむのも、特に映画好きにはたまらないかも。

 これ以外にもお世話になったブログや動画は数知れず。あげだしたらきりがないが、それにしても便利な時代になったものだ。このような現代の環境をうまく使えば、納車までの6~7カ月くらいはあっという間に過ぎ去っていくだろう。まあ、1年とかそれ以上待つ場合はどうなのか経験ないのでわからないけど、やることは沢山あるはずだ。

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