ディフェンダーに乗る前は、30年間にわたりパジェロロングに乗ってきた。雪道は好きで割とよく走ったし、志賀高原にスキーにもよく行った。そのほとんどが、ATタイヤだった。つまり、スタットレスタイヤで雪道を運転したことはほとんどなかったのである。
真冬になると、下呂小坂から御岳北側の林道に入り込み、雪道ドライビングを一日中楽しんだものだ。晴天の時でも、吹雪の時でも関係なく雪の中を転がりまくった。そして、ドライブの最後は濁河温泉や下呂温泉に入り、温まってから名古屋まで戻ってきたものだ。もちろんよくスリップもした。奥さんと猿投神社に初詣に行った時、帰りは雪道になったことがあった。奥さんが
「大丈夫?」
と問いかけてきたので、
「僕はねェー、雪道は得意なんだよ。冬場は御岳方面でスノードライビングをよく楽しんだものさ」
と自慢節さく裂で、片手でステアリングを持ちながら余裕をこいて運転していた。前の信号が赤になったので、無意識にブレーキを踏むと、我がパジェロは緩やかに回転を始め、丁度停止線の所で後ろを向いて止まったのである。つまり、180度回転して信号の手前で停止するという離れ業をやってのけたのだ。奥さんは感心して、
「これもテクニックなの?」
と聞いてくる。こちらとしては冷や汗、脇汗タラタラなのだが、
「まっ、まあねッ!(そんな訳ねぇーだろッ)」
と上の空で答えて、前を見ると、後方の車の人と目が合い、彼らはびっくり仰天しているのだが、こちらもびっくり仰天して冷静さを失ってしまっているのだからどうしようもない。バックミラーを見ると、信号が青になったようなのでスタートしなくてはいけない。咄嗟にギヤをバック入れて、あろうことか、僕はバックで走り出したのである。しばらく後ろの車の人とお見合い状態で走っていると、広場を発見したので、ステアリングを切りそこに入り方向転換、出発しようとすると、後ろにいた車が律儀にも我がパジェロのスタートを待っていてくれるではないか。お互い目を白黒させながら、こちらとしては会釈して運転開始。奥さんは
「へぇー、すごいじゃん」
と感動しまくっているのだが、こちらとしてはピヨピヨ状態で運転していたのだ。バックミラーを見ると、後方の車は遥か彼方にいて、我がパジェロから十分な車間距離を保って走行していたのだった。つまり、防人は雪道が得意だと思い込んでいるだけの自己満足野郎だったという訳だ。

凍り付いた雪道は怖いよね。滑り出したら止まらない!

圧雪されていない林道走行は、冬タイヤでなくてもディフェンダーの走破力は極めて高い。
ディフェンダー90はパジェロロングに比べてはるかに短いため、慣性モーメントが小さい(つまり、回転しやすい)。だから、レイブリックの人は
「回転しやすいから、冬場はスタットレスタイヤはいた方がいいですよ」
と助言してくれていたが、なかなかディフェンダーの冬タイヤをホィール装備で揃えるとなると40万円以上してしまい、庶民派の防人にはちょっと手が出ない感じだった。そのため、現在まで真冬の長野もATタイヤで走ってきたし、雪道にも何回か遭遇したけど、今のところ何とかうまくやり過ごしていたのだ。
しかし、最近は冬タイヤはいてないと、高速から追い出されてしまうし、また、冬タイヤはいてない奴は極悪人のように言われて、バッシングされまくっている現状を鑑みて何とかしなくてはという思いはあったのである。そんな防人のことを心配してくれたのがてんぷらさんだ。彼は、掘り出しもののタイヤがあると、ラインでこまめに連絡を入れてくれた。そして、今回、最安値と思われるような情報が彼からもたらされたのだ。ホィールはさきもりちゃんと同じホワイト純正18インチ、タイヤはスタットレスNOKIANハッカペリッタR5SUV2022 255/70R18で四本セットで消費税込み8万円である。まあ、Yahooオークションなのでこの値段で買えるわけではないのだけど、締め切り時間の一分前に入札してみた。防人はオークションは初めてなので、まあ、競り落とせたらラッキーなぐらいに思っていた。そして、最高入札額も8万5千円くらいとかなり控えめに設定したのだけど、結果は落札できてしまい、運送料、消費税、そして、クーポン券を併用して8万2千円で購入できたのだ。
あまりに安いので期待せずに待っていたが、いざ届いてみると、写真の通りタイヤの溝はしっかりとあり、まだ数シーズンは使えそうである。ホィールも傷はあるが(オークションの掲載写真の通り)、十分使えると思う。センターキャップやボルトナットはついていないが、これはさきもりちゃんのヤツを流用すれば問題ないではないか。昨今はディーゼルディフェンダーに乗り換える人が多く、ガソリンタイプは人気があまりない日本なので、この18インチホワイトホィール(ガソリンタイプしか使えない)はダブついているのだろう。この持ち主は、防人が想像するに、もともとはP300(ガソリン)ディフェンダーに乗っていて、夏場はホワイトホィールのATタイヤ、冬場はホワイトホィールのこの冬タイヤを履いていたが、ディーゼルに買い換えてこのタイヤが余ってしまい、ディーラーを通して売りに出していたのではないだろうか?防人の勝手な想像だが。

しっかりと溝は残っていますよね。これなら2~3シーズンは問題なく使えるかな。情報によれば7.5~7.8㎜くらい残っているようだ。

ホワイトのホィールも十分きれいだ。タイヤを新しくする時が来たら、タスマンブルーとか別の色にホィールを塗り替えてみようかなあ。

タイヤ交換の際に、さきもり号に四本のタイヤを積み込むことが可能かどうか調べたのだけど、積載可能でした。90なかなかやるね。

激しい雨が降っていたので、一番乗せやすいやり方で積んでみた。運転席や助手席は前に倒す必要なく、普通の状態で全然大丈夫。
後は履き替えの時、さきもりちゃんにタイヤ4本積んで交換に行くわけだけど、ディフェンダー90に載せることが出来るかどうかが問題だったが、今回、タイヤが到着した時(雨が降っていたが)に調べてみた。結果は余裕で(⁉)で積載できることがわかり一安心。ただ、タイヤの積み下ろしはデッドリフト、ベンチプレス、スクワットのビッグスリー的動きを要求され、かなり過酷。その上、現在防人は四十肩(夏休みに東北に行ったり、中さんと釣りに行ったりしたからかなあ)の最中である。今後はディーラー(京都は遠いか)とかタイヤ屋さんに預かってもらって、積み下ろしフリーで履き替える方法を模索しなくてはいけないのかも。まずは今年の履き替えはいつごろにするかなあ!
今回のお値打ちの買い物が出来たのはてんぷらさんのおかげだ。てんぷらさんさん様様である。
コメント
落札おめでとうございます。
それにしても90の積載量ってすごいんですね。私の90は1本が限界か(笑)
体力的に・・・
私の持ち主想像は、Sグレードで普段は19インチで、スタッドレス用に18インチを購入したというのが私の推理です。
ディフェンダー90の積載量は思いのほかすごいですよ。110とかにしてしまうと逆に使わない空間がありすぎるかも。
防人の持ち主像の根拠は、今回の冬タイヤにはセンターキャップやボルトナットがついていなかったのですよ。と言うことは、夏バージョンと併用していたのではないかと思いましてね。ディフェンダーは夏タイヤが付いた状態で売却してしまったので、センターキャップやボルトがない状態の冬タイヤが残ったという訳なのです。ただ、19インチの夏タイヤがホワイトペイントのホィールと同じセンターキャップ、ボルトが使えるのであれば、冬と夏のホィールは印象を変えた方が面白いので、てんぷらさんの推理が正しいと思うのですが。
防人としても夏と冬で印象を変えたいので、冬バージョンは今のノキアンがすり減った暁には、色を変えてみようとひそかに思いだしているのです。
スタッドレスいいですね。
ディーゼルはキャリパーが大きく、比較的安価に出回る18インチなどは履けないのだとか。
こういうところでもコスパの良さが際立ちますね。
てんぷらさんの入念な情報収集のおかげでお値打ちに冬タイヤが手に入りました。ガソリンディフェンダーは18インチ履けるので、こういう時に有難いですよね。ディーゼルの場合、みんなどうしているんですかねえ。新品でディーラーで買おうものなら60万円以上ですよね。やっぱりヤフーオークションですかね。