20年以上恋焦がれてきたDefender90(我が家では、というより僕が”さきもりちゃん”と親愛の情を込めて呼んでいる)を購入してワクワクモードで始まったカーライフは、その後に始まった原因不明のエンストによりピヨピヨモードに突入し、幸か不幸かこのブログではこの一連の悲喜こもごもの様子を書くことになってしまった。新型ディフェンダーのブログでエンスト故障の事を書いているブログは、このブログしかないようなので、同じ症状に悩む人がほかにもいるかもしれないと思い、事の次第をなるべく詳しく正確に書いてきたつもりだ。我が家のディフェンダー90はベースグレード(スタンダードグレード?アレレッ!なんて言ったか忘れてしまったけど兎に角一番安いグレードだった。購入当時560万円!まあ、防人にとってこれは安くはない額だけどね)でエンジンはP300というガソリンエンジンだ。2025年の現在では90においてこのグレードはなくなっていて、ディーゼルかV8ガソリンの設定しかない。P300が110にはかろうじて残ってはいるが、ディーゼルが人気の日本ではほとんど買う人はいないのが現実かもしれない。このように少数派に位置するP300エンジンディフェンダー(ほとんどが110で90は時たま売れる程度だから、90のP300は絶滅危惧種か)だから、防人が経験したエンスト故障も今後はほとんど報告されることが無いのかもしれない。しかし、他のエンジンだろうが、何だろうが、機械である以上防人が経験したような長期入院修理に遭遇する人もいるかもしれないから、そのようなオーナーたちにとって、このような記録は僅かながらでも心の癒しになるのではないかなあと思う今日この頃である。

二回目のエンスト後、トラックでドナドナされて行くさきもりちゃん!

ランドローバー京都は中空回廊が巡らされているお洒落なディーラーである。
当初、一連のエンスト現象はディーラーの診断機により燃料系に原因があることがわかったが、燃料系のどこなのかはわからずじまいだった。更に、修理を困難にしたのが頻繁にエンストが起こるのならまだしも、数カ月に一度(半年スケール)とか7~8千キロくらいに一度とかに気まぐれに起こるのである。であるから、部品を取り換えてもそのことで修理完了したかどうかが判断できないという状況であった。であるから、修理は燃料系の末端から徐々に中枢部に向けて行っていくという作戦を取ることになった。具体的には、まず、二日間かけて燃料系末端のモジュールを交換した。しかし、二回目のエンスト発生。そこで、燃料ポンプの交換と端子の電磁遮蔽を3カ月かけて実施(燃料ポンプが本国で欠品していて、それが送られてくるまでに長い時間がかかってしまったわけだ)。しかし、三回目のエンスト発生。最終的に本国イギリスの指示で電子制御システムの中枢であるECUの交換と更なる配線の電磁遮蔽を4カ月以上の月日を要して施したのだった。その間、ランドローバー京都の対応は迅速かつ丁寧で、代車の手配、ピヨピヨ状態の防人の子守り、サービスのS田さん達による懸命なさきもりちゃんの治療、と今になって振り返ってみるととても信頼感あふれる対応で、本当にこのディーラーでディフェンダーを購入して良かったと思えるものであった。そして、この三回目の治療後(2024年7月)、現在まで(2025年4月)の10ヶ月間、1万8千キロ走行してきたが、エンストは一度も発生していないのだ。これは、エンスト故障が修理完了したと定義して良いのではと思われる気分になって来た。そこで、防人の素人判断で、修理完了宣言を発出しようと思うに至ったのである。さきもりちゃん復活宣言だぁー!

三回目の修理後のさきもりちゃんは元気そのもの。雪の中だろうが、ダートだろうが、暑かろうが、実家整理の大量のゴミを積み込まれようが、エンストすることなく力強く走り続けている。
まあ、このエンスト故障のおかげで、ジャガー、ディスカバリースポーツ、メリディアン装着高級ディフェンダーを体験できたり、エンジンについての色々な知識を吸収出来たり、マイカーであるさきもり号の固有性を再認識出来たり、ブログネタに困らなかったり、そして何と言っても中枢ECUから末端に至るまでのすべての燃料系のシステムが刷新されたり(もちろん無料で!)と大変盛り沢山な毎日を経験できたわけである。トラブルが起こった時こそ、平々凡々とした日々に比べて、毎日が刺激的になり、未知な体験を前に時の流れが緩やかになり、人生豊かな気分になれることが分かったのである(偉そうにッ!本当はピヨピヨだったくせにッ)。このランドローバー社のディフェンダーと付き合い続けていく以上、今後も山あり谷ありのカーライフとなるのだろうから、これからの人生充実しそうである(無理すんなよ。お財布の中身は欠乏するかもだぞぉ―!)。みなさん、人生が単調だと感じたなら買いましょう、ディフェンダーを! みんなのディフェンダーライフに幸あれ。
コメント