Defender ドナドナ日記2(二度目のエンジンストール&エンジン警告灯点灯)

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 さきもりちゃんがドナドナされた日の午後、ランドローバー京都のサービスの人から連絡が入り、

「今回も履歴が残っていませんでした。そこで、ランドローバーにコンピューターの詳細記録を送って、双方で同時並行的に原因を調べていくという方向で検討しています。そのため、時間がかかるかもしれません」

とのこと。ただ、今回のエンストは長野の時もそうだったけど、ほとんど気まぐれに起こり、その後は、エンストがなかったかのようにまったく元気に振舞っている。点火プラグとかが物理的に劣化しているのであれば絶えず調子悪いのだろうし、場所が確定できる。しかし、このエンストは、僕の素人判断だが、電子制御系の複雑なネットワークの微妙な不具合が、時たま、非線形な相互作用でamplifyされてエンストというものを引き起こしているのではないか。「だとしたら、原因究明なんてできないじゃあないか」などと悲観的に思ったりしてしまうのだ。現代医学で検査にかからない病気、体調不良が山ほどあるのと同じように、工学、物理学、数学でわからないことはやまほどあるのだ(まあ、だから勉強し研究する楽しみがあるのだけどね)。だとするなら、時たま起こるこのエンストはさきもりちゃんの個性、僕がときたま視界が欠けて(閃輝暗点)その後の頭痛と肩こりに悩まされるのと同じように、持病として末永く付き合って行かなくてはいけないものなのか。まあ、しかし、長野の時のように走行中に道の真ん中で、ボコボコとエンストするのは困るし、高速道路上なら大事故になりかねない。「ランドローバーのメカニックさん、よろしく頼みまっせ―」と言いたいところだ。アッ、それから、この修理は一体どれくらい時間がかかるのだろう。その間、車なしの生活?代車は??、ということは、買い物も登山縦走用の90ℓのリュックを担いで出かけるのか、更には、休みの日の山登りとかも自転車や電車で行くことになるの?山梨の実家の本の整理やオヤジ殿のサポートはどうするの?

「このような時のために、防人様は日頃から体力トレーニングをされて来たのではないですか」

なんて言われたりしてね。それから、究極的な一言、

「まあ、ディフェンダーですからね」

これを言われると、何となく納得してしまう自分がいるのだ。ディフェンダーのブログや乗っている知り合いの話は、必ず、過去の故障や不具合について語られ、そこから如何に立ち直り、この荒馬を手懐けてきたかと言う武勇伝が語られることが多い。そして、これを語るときのBGMは必ず「ドナドナ」なのだ。さきもりちゃんがドナドナされて以降、我が家では、息子のトクチンが「ドナドナ」を大音量でかけてこのオヤジ(防人)を茶化すのである。なんと、不埒な息子であることか。それにしても、このディフェンダーの世界は、武勇伝の数が多ければ多いほどHierarchy 構造の上位に位置されるという雰囲気があり、メーカーもそれに胡坐をかいているのではないか。一度惚れ込むとなかなか浮気(つまり他社の車に乗り換えることが)できない、独特なデザインを提案してくるものだから、このフォルムに惚れ込んだ一定数の人々はもう恋の奴隷でしかないので、故障や不具合も愛おしいという気持ちになってしまっている。しかし、チーフデザイナーのジェリー・マクガバンは、「新型ディフェンダーは次世代の人々に向けて作られるべきで、変化の激しいグローバル社会に適合したものでなくてなならない」と断言しているのだから、「ディフェンダーだからね」という言い逃れはもはやできなくなってきてるのではないか!などととりとめもなく考えながらも、Hierarchy 構造の末席に名を連ねたことを何となく誇らしげに思ってしまう防人であった。

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