Defender 防人による勝手なディフェンダー カウンティ-考!

Defender

 2024年の6月15日土曜日(ちょっと前の話だが)、職場に行くと僕の机の上に新聞広告の切り抜きが置かれていた。見ると中日新聞にでかでかとディフェンダーの宣伝が載っているではないか。女帝殿がそばにやって来て、

「防人さん、ディフェンダーのことが今日の朝刊に出ていたので持ってきましたよ。こんな風に宣伝載ることあるんですねェー」

「アッ!これはカウンティと言って、特別限定車の宣伝ですよ。110しかなくて90は無いからなぁー」

そんなやり取りをして、仕事終わって帰宅すると、今度はダイニングテーブルの上に同じ新聞記事が置かれていて、朝刊でトクチンが見つけて置いてくれたらしい。職場でも家でも結構みんなディフェンダーのことを気にかけてくれて、なかなか理解ある生活環境に暮らせている防人である。

女帝殿が中日新聞広告を持ってきてくれた。
広告には、旧型ディフェンダーカウンティも登場!

 この『カウンティ』について防人はわからないことだらけである。この記事もそうだが、ネット上の記事にも必ず、

『アウトドアへの関心が高まった1980年代、先代モデルにラインナップされていた「カウンティ」というグレードを現代風に再解釈した日本専用モデル(これは中日新聞版の記述)』

と言った説明がなされている。これを読むたびに、「もともとディフェンダーはアウトドア用の車だったのでは?」とか「現代風に再解釈って、サイドにシール貼っただけ?」とか毎回?マークがついていた。そこで、少し調べてみたがなかなか詳しい記述が見当たらない。アウトドアやキャンプの歴史、また、『Land Rover 60 years of the 4×4 workhorse』と『Epic New Land Rover DEFENDER』などを調べてみても、Defender Countyについての記述は極めて少ない。

 まず、この『County(カウンティ)』という名前が気になる。そもそも、Countyとは郡、州とか地方の行政区分を表すもののようだ。であるなら、車の横にデカデカと「郡」とか「州」とか書いてあるわけで(下の写真参照)、これってどうなのよ?英国人がこの単語を見た時、やっぱり「郡」みたいなものを感じるのか(防人は「地方道路管理維持車両」的な響きに感じてしまうのだが)、それとも「大自然のアウトドアフィールドへ駆け出すぞ」みたいなカッコよさ感じるのか、皆目見当もつかないのである。

『Land Rover 60 years of the 4×4 workhorse』に載っているカウンティの写真。なんか、パジェロでも似たようなシールを張ったバージョンがあったよなあ!
『Epic New Land Rover DEFENDER』に掲載されていた女性が操るDefender90 County! カッコいいよね。これで、ディフェンダー90への愛がより高まった一枚でもある。

 次に、1980年代のアウトドアブームで『カウンティ』がラインナップされた時を考えよう。それまでのディフェンダーと言うとWorkhorse的位置付けで、農地の見回り、狩猟、警察や消防車両などで働く車として使われる傾向が強かった。それが、1980年代となり、若い層、家族層などの間にキャンプなどのアウトドアブームが到来すると、作業車的な雰囲気を一新して、お洒落でより快適なグレードを設定する必要性が生じたのであろう。そのため設定されたラインナップが『カウンティ』ということか。日本でも1980年後半からの第一次アウトドアブームがあったことは記憶に残っている。パジェロが大ヒットし、ランクルやテラノ、ハイラックスサーフなどのRV車が大人気となり、防人もやや遅れること1993~4年頃にパジェロインタークーラターボ2800㏄を購入しウキウキで釣りや車中泊のアウトドアキャンプを満喫したのだった。この時、パジェロもカウンティと似た感じにサイドにデカールステッカーが張られたタイプが選べたような気がするのだが。

 そして、2010年頃から第二次キャンプブームが起こり始めた。山ガールとか言われはじめて、山に行くとそれまではおじいさん、おばあさんばかりだったのが、若い女性などの若者が目立ち始めたのである。そこに、ネット通販によるキャンプ用品の低価格化、第一次キャンプブームを経験した人々が大人に成り、大人の財布を持ち合わせたこと、Instagram やYouTubeなどのSNSとインフルエンサーの登場で、キャンプの魅力を知るきっかけが増えたこと、2020年からのコロナ過などの色々な要因が追い風となり、空前のキャンプブームとなった(驚くべきことは、第一次キャンプブームの時の方がキャンプ人口は1580万人で今回の860万人をはるかに上回っていたらしい。てっきり今回の方が多いと思っていたが)。トクチンと山登りに行ったり、釣に行ったりしたとき、キャンプ場を通ると、色とりどりのテントが張られ、大変賑わっていた。三蜜回避でキャンプに行って、三蜜になっているということを不思議な気分で眺めたのだった。こんなキャンプブームのご時世なので、ランドローバー社も第二の『カウンティ』を販売することにしたのだろう。ただ、新型ディフェンダーはWorkhors的雰囲気はなく、十分快適だし、値段もそれなりに御高いものなので、『カウンティ』をラインナップさせる必要性は無いような気もする。その上、今回の第二次キャンプブームもそろそろ終わりに近づいてるかもしれず(もう終わった!?)、そのため、ブームの終わりに滑り込みで限定車としての『カウンティ』の登場と言うことなのかもしれない。まあ、防人としては90の『カウンティ』が登場しなかったのが残念だけど、まあ、時が経ち、現在のさきもりちゃんに飽きたら、サイドステッカーとか貼って、『カウンティ』風さきもりちゃんにしても良いかもと思っている今日この頃である。結局、防人の理解としては、サイドにシールが貼ってあるか貼ってないか、ホワイトペイントのホィール(20インチのヤツがあるのか?)を履いているか履いていないかの違いでしか『カウンティ』かどうかを識別できないのだけれど。

 だれか、真の『カウンティ』魂を知っている方がいましたらお教えくださいませ。

 ランドローバー京都に展示されている『カウンティ』!アウトドアの楽しい雰囲気満載だ。ワンちゃんのぬいぐるみが可愛いね。ガッ、しかし、よーく見るとグロスホワイトに仕上げた20インチ“スタイル9013”アロイホイールは装着されていないねえ。カウンティとくればホワイトペイントのホィールなのだが。もしかして、カウンティぽく展示しているだけ!?サイドにデカールシールも貼られていないなあ。

《補足1》このキャンプブームとその後の釣りブームは正の相関がある。第一次キャンプブームの後、空前のフライフィッシングブームとなった。これにはノーマン・マクリーンの小説『マクリーンの川』(防人は原作にトライして、10ページくらいで挫折)を映画化したロバートレッドフォード監督映画『リバー・ランズ・スルー・イット(A River Runs Through It)』も多大な貢献をしているのだけどね。そして、今回の第二次キャンプブームでは、ルアーフィッシングが大流行りとなっているようだ。フライフィッシングの方はそんなに流行っていないのかなあ?

《補足2》その後、2024年11月~12月にかけて、さきもりちゃんのバンパーをフジホワイト化した。その時に、タスマンブルーカウンティ―で、テールゲイトがフジホワイト化されているタイプは非常に参考になった(てんぷらさんが写真を送ってくれたのだ)。そのうち、現在の状況に飽きて来たら、「”へなちょこなすび”さん(ディフェンダーピヨピヨ日記でアイキャッチ画像で使わせてもらっているカワイイひよこの絵を描いている人)にディフェンダーを操るカワイイひよこ的な絵をデザインしてもらって、それをデカールステッカーにしてサイドに張ってみようかなあ!」と漠然と妄想しているのである。防人流カウンティ―はさきもりちゃんの可愛さを前面に引き出して作り上げてみようかなぁー。

 リアバンパーをフジホワイト化したさきもりちゃん。これは、DEFENDERバッチをTreey Landさんの協力でフジホワイト化したのだが、それをより引き立たせるためにはバンパーのシルバー部分もフジホワイト化した方が良いということになって、今回、ランドローバー京都のN美さんにお願いしてこのようにカスタムしたのだった。ある意味、カウンティ―みたいな感じになっている気もしないでもないが!(防人の勝手な思い込み?)

コメント

タイトルとURLをコピーしました