Cucina Lagrange 洋食屋さん(新潟県新発田市 煉瓦屋)

Cucina Lagrange

 前回の”れすとらん仔馬”の記事を書いたら、早速チームさきもりの東京支部長であるてんぷらさんからレポートが届いた。そこには、クラシカルなハンバーグピラフの写真が。これを食した場所は新潟県の越後平野北部に位置する新発田市(しばたし)のとある喫茶店のようで、昭和な雰囲気満点のお店のようだ。ここ煉瓦屋という喫茶店ではコーヒーなどの飲み物以外に、カルボナーラ、ミートソース、エビドリア、スパゲッティグラタン、サンドウィッチなどの食事も注文出来て、しかも美味しいらしい。まあ、新潟なので「今度、チョコっと行ってみようかなあ」とはなりにくいかもしれないが、何らかの拍子に日本海側を通るようなことがあったなら、是非とも立ち寄ってみたいと思った。

 ふと、名古屋から新潟市までの距離を調べてみたら500㎞らしい。往復1000㎞(600マイル)だ。この前、さきもりちゃんの退院の時、Nみさんと話をしていて、”600マイルブレンドコーヒー”の話を聞いた。Nみさんは若い頃(現在も?)バイクに乗っていたようで、このようなバイク乗り(ライダー)達の間で有名な漫画として”ケンタウロスの伝説”というのがあるらしい。そこでは、横浜から高速を走り続け、神戸でブレンドコーヒーを飲んで帰って来るだけの話が登場する。この横浜・神戸間はおよそ1000㎞、マイルに直すと600マイルという訳だ。この話を真似して、名古屋在住の防人に当てはめるなら、高速を使わずに(車で行く方がバイクよりラクなはずなので、車の場合は下道縛りにしたい)、オール下道で名古屋から新潟新発田市まで行って、煉瓦屋で珈琲(とハンバーグピラフを食して)を飲んで、そのまま名古屋まで帰ってくるのもハードボイルド的ではないかなあ。てんぷらさんに聞いてみると、彼も、下道でよく行っているようなので、渓流釣りシーズンが終わったらこの防人版600マイルブレンドを実行してみようかなあと妄想し始めているのであった。

 今回、上のてんぷらさんから送られて来た写真(ハンバーグピラフ)を見たことが引き金となり、自分の中の未解決問題が呼び起され、頭の中をぐるぐると駆け回り出してしまった。このハンバーグピラフはハンバーグをおかずにピラフを食べるはずなのだが、このピラフはご飯なのかそれともおかずなのかということである。何を言いたいのかよくわからない人がほとんどかもしれないけど、要するに、味付けされたチャーハンやピラフはもやはご飯ではなく、おかずと化しているのではないだろうかということだ。であるなら、このハンバーグピラフはおかずをおかずで食べるとことになり、ご飯好きな防人としては「?」となってしまうのだ(ハンバーグピラフは大好きですよ。念のため)。ラーメンライスというオーダーの仕方があるが、これはラーメンをおかずに(まあ、防人的にはラーメンのチャーシューや煮卵をおかずにご飯を食べることが多いかな)ご飯を食すわけであるが、であるなら、チャーハンライスというのもあっていいではないか。つまり、味の濃いチャーハンをおかずにご飯を食べるわけだ。それから、うな重など、あの甘辛い美味しいたれがこびりついたごはんはどうだろう。防人にとってこれは、ご飯ではなくどう考えてもおかずに見えてしまうのである。防人はうな重を食べる時、必ずおにぎりを買っておいて、鰻重のご飯をおかずにおにぎりを頬張るのだ(もちろん、鰻屋さんでそのようなことはしませんよ。あくまで、お弁当でうな重を食べる時の話です)。

 防人はご飯が大好きである。家ではお釜でご飯を炊いてる。美味しいお米で上手く炊けた時のご飯は、銀色に光り輝いており、このような時はおかずのにおいだけで一杯食べることが出来てしまう。いや、本当においしいご飯はおかずのにおいや、おかずを思い浮かべる必要もなく、ごはん自信をおかずにご飯を食べることが出来てしまう、つまり、”美味しいご飯は閉じている”ということが出来るのだ。一方、このご飯のおいしさが損なわれて行くに従って、おかずの必要性が生じ始め、あるところを境にもう食することが苦痛になることもある。このようにおかずになるのかそうでないのかはご飯の美味しさに左右されるものであり、チャーハンやピラフがおかずとなりうるためにはどこまでご飯が美味しくなくてはいけないのか?ハンバーグだった場合は何処までまずくても大丈夫なのか?究極的にはカレーだった場合はご飯をどこまでまずくできるのか(カレーライスで、ご飯がまずくて食べられませんというのはよっぽどまずいご飯に違いないと思うがどうだろうか)?

 「こんなどうでもよいことを考えながら、600マイルドライブやってみようかなあ」と思う今日この頃の防人であった。てんぷらさんによると、この煉瓦屋の対面に和菓子屋さんがあり、ここの”フロランタン”が都会的に美味しいらしい。600マイルの帰路はこのフロランタン食べながら、ドライブを楽しみつつ、この難問に挑戦するのも良いかもしれない。ちなみに、てんぷらさんによると、

「ハンバーグピラフ、かつ丼、うな重などは第三種の食べ物であり、ご飯対おかずという二項対立的見方が通用しないのではないか」

とのこと。確かにそうなのかもしれない。

コメント

  1. ayu より:

    さすが東京支部長!
    新潟の情報を持っているなんて、守備範囲が広いですね。

    下道縛りの600マイル、そういう変態的な挑戦大好きです。(自分ではやりませんよ。話しを聞くだけです。)
    片道10~11時間、営業時間中に到着できるよう出発時間は重要ですね。

    そういえば、「てんぷら」さん なのか、「てんぷらさん」さん なのか、すっかり聞くのを忘れていました。
    てんぷら=天麩羅 をイメージしてしまうので、どうしても「てんぷら」さん と思ってしまうのですが。
    次回お会いできることを願って、それまでの謎というのも面白いですかね。

    • さきもり さきもり より:

      本当に「てんぷら」さん(または「てんぷらさん」さん)は守備範囲広いですよ。日本国内にとどまりませんからね。
      600マイルブレンドは、片道300マイル走って、たった1000円以内のコーヒーを飲んで、観光もせず帰ってくるわけです。これが、超有名シェフのフルコース3万円とかを食べに長距離ドライブするならあり得ることかもしれませんけど、ただ、コーヒーを飲んで帰ってくるという超変態的荒行なのです。ayuさんも「話を聞くだけ」なんて言わないで、やりませんか!

  2. てんぷらさん より:

    煉瓦屋が世界に配信されて、突然行列のできる店になったりして(笑)
    600マイルブレンドの話は知りませんでしたが、昔日帰りで琵琶湖まで行きました。ほぼ24時間フル活用してますが・・・
    ayuさんも是非、話だけでなく行きましょう。
    てんぷら、てんぷらさん、命名話も次回お会いした時のお楽しみに。

    • さきもり さきもり より:

      関東から日帰り琵琶湖はてんぷらさんの事だからもちろん下道ですよね。24時間フル活用ですか。やりますなあ。チームさきもりも、関東、中部の各所から往復600マイルの場所で落ち合って(日本の形状からして難しいかもですが、ルート工夫することでなんとか)、コーヒー飲んで、「てんぷらさん命名話」してバイバイする変態的荒行(なんか気が重いなあ!)をやりますか。てんぷらさん、防人、そしてAyuさんの三人で!(何故かayuさん組み込まれている 笑)

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