Cucina Lagrange NO3 (アウトドアチャーハン)

Cucina Lagrange

 梅雨に入り、洗濯物が乾きにくくなり、時に独特な雑巾のような匂いを放つようになると、街中での生活は憂鬱になる。それとは対照的に、渓流のアマゴや岩魚たちは微増の渓水の中を元気よく泳ぎまわり、毛バリを投げ入れると、ピカピカの魚体を我が眼前にさらす。その写真をこれ見よがしに、自慢げにブログに載せ、優越感に浸ろうと名古屋の家を出発したのだが・・・。

 以前、恵那山山頂でこしらえたチャーハンはまずかった。ご飯はもこもこ塊のままだし、べたついていて合格点からは程遠いものだった。まあ、登山で腹が減っていたので、それでも美味しかったけどね。今回はその反省を込めて、家でチャーハンの基盤を構築しておき、現場では温めて味を調えるくらいにしておくと色々な場面で使えるのではないかと朝食の準備をしながら妄想し、その訓練のために、それとピカピカのアマゴの写真を自慢節さく裂型でブログに載せようという魂胆もあり、名古屋から1時間ほどの所にある段戸川のキャッチ&リリース区間(フライ、ルアー専用区間で釣れた魚はすべて逃がさないといけない場所。つまり。お魚さんが沢山いるであろう場所)にさきもりちゃんと出かけたのだった。7時30分の妄想開始から、チャーハンの準備、釣の準備などして、8時30分には家を出発していた。

ご飯、卵2個、刻んだネギ、塩胡椒を準備。中華鍋(30年使い続けている)をチンチンに熱くしておく。
卵を入れ、すぐにご飯を投入。オタマでご飯をほぐし、乳化(卵でご飯粒一つ一つを被覆する)を促進させる。
フライパンを返して空気を入れ、ご飯をパラパラにする。ネギを入れ、塩コショウで味付けし、皿に盛って冷ます。

 足助町のファミマで遊漁券と伝家の宝刀コメダまろやかミルクコーヒーを購入し、店の裏側を流れる巴川の様子を見に行くと、…、濁流だ。いやな予感がする。遊漁券を買ってしまったぞ。段戸川は別な水系だから大丈夫かなと気楽に考えながら、153号線を北上し伊勢神トンネルを越えて段戸川と交差するところから川を見ると、・・・、濁流だ。キャッチ&リリース(C&R)区間はさらに下流なので状況はもっと悪いはずであり、現に確認してみたが濁流だった。段戸川の支流の小田木川を上流にさかのぼると、多少濁りがましなので少し毛ばりを投入してみるも、全くの無反応。このあたりの川は昔も入ったことがあるが、いい思いをしたことが全くない。新たに設定されたC&R区間に望みをかけたのだが、それ以外の所で濁流もプラスされると(腕の悪さもぷらすされる?)見込みはない。二時間弱で諦めて、さきもりちゃんの所に戻り、チャーハン作りに専念することにした。

足助のファミマで遊漁券を買うが、写真向こうの巴川を見て愕然。抹茶色の濁流だ。
段戸川支流の小田木川に沿って走るが、川は増水している。こりゃッダメだ。
一縷の望みをかけて毛バリを入れてみるが、悲しいほどの無反応。

 道沿いに程よい広場を見つけたので、さきもりちゃんを停めて、ピクニックテーブルを出して、調理開始、と言っても家でほとんど作ってあるので、油をひいて温めるだけ。お肉も入れて、醬油を周囲に回し入れ、香ばしい香りが漂ってきたら完成。盛り付けて、豚汁と共に昼飯が出来上がりましたぞ!ふと気が付くと、チャーハンの茶色、豚汁の茶色、川の濁流の茶色、茶色尽くしだ。まあ、周囲は木々の緑にも囲まれているが。それにしても、カレー、とんかつ、エビフライ、ハンバーグ、…はみんな茶色だけど、美味しいよね。チャーハンの味は抜群で、ご飯が油っこくなく、いい意味のパサパサ感があり、これは今後使える。ただ温めるだけなので、現地で手間取ることなく短時間で準備可能。今後のアウトドアレパートリーに加えていきますかな。

コッヘルに油をひいて、家で準備してきたチャーハンを入れ、お肉も投入し温める。
チャーハンと豚汁。どちらも茶色だぞ。赤いミネストローネスープにすべきだったか。
緑色が欲しいなあと思って周囲を見ると、沢山ありました(違うか)!
雨が降り出したら、メガブレラを使うと、濡れずに済む。ウェーディングシューズをおもりに使う。
これだけカバーされているので、ピクニックテーブルでの調理、飲食は余裕だ。雨の日も楽しいもんだ。
メガブレラの大きさがわかる。二つに折りたたんだフライロッド(4フィート=130㎝)と同じぐらいだ。

 途中で雨が降り出したので、秘密兵器のメガブレラを登場させる。この利点は、すぐに設置でき、しまうのも簡単。もちろん傘としても持ち歩けるので、一石二鳥。いつも車に入れておけば、急な雨にも対応可能。しかも、大人3人が入っても大丈夫。一人なら濡れることまずはない。欠点は、風が吹いているときはテールゲートにうまく固定できない(飛ばされてしまう。一つアイディアがあるので、機会があれば試してみます)。サイズがデカいので、持ち歩くのには適していない。欠点もあるけど、僕としては今のところとても重宝しているのでさきもりちゃんの荷室に常駐してもらっている。コーヒーも飲んで、一時間以上のんびりして、釣という意味では最悪だったが、ランチタイムとしては最高だった。

黄色矢印はIKEAで買ったSKÅDIS。ピクニックテーブルはこのSKADISにサイズが合わせて作られている。
矢作第一ダム。上から見ると、背筋が寒くなるくらい高い。これにホールド付けてボルダリングとかいやだなあ!
ダムとさきもりちゃん。このダムの下に更に矢作第二ダムがある。道はくにゃクニャクニャと永遠に続く。

 帰りはC&R区間に沿ってさきもりちゃんを走らせ、今後の下見をして、矢作ダムに抜けた。ダムに沿った道はクニャクニャだが、さきもり90はビクともせず、安定したコーナリングを提供してくれる。3時の奥さんとの買い物の約束時間を目指して、名古屋に向けてひたすらステアリングを右に左に切りまくるのだった。ディフェンダーとのドライブ楽しい!

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