Cafe Lagrange(晴耕編 釈迦岳 2023.4.16)

Cafe Lagrange 晴耕編

 今日は比良山系の釈迦岳目指して、名古屋から名神に乗り竜王インターで降りる。国道477に入ると、すぐに赤信号で止められる。左から出てきた車が右折して向かってくると、助手席の奥さん(彼女?)がこちらを見て微笑んでいる。それにつられて旦那さんこっちを見て、「オーッ」という雰囲気になる。わがさきもりちゃん(Defender90)にくぎ付けなのか?「やっぱり、Defenderは格好いいでしょう」とちょっといい気分になる。しばらく行くと、対向車の運転手がやっぱりこちらを見つめながらすれ違う。僕は「おい!さきもりちゃん、モテモテやないか⁉」と語りかける。極めつけは、狭い道を走行していると、前方に人混みがあり(選挙か?)徐行しているとき、5~6人の女性のグループが右側の路肩を歩いていた。我々の車の音で一人の女性がこちらの接近に気が付いて、振り向くと「アッ」と声を上げた(ように見えた!聞こえたわけではない)。すると、周りの女性たちもみな振り向いて、「ウワァー」みたいな表情の後、みんな笑顔で見つめている。「オイオイオイッ!そんなにDefenderかっこいい!それともカワイイ⁉今日はやけに民衆の反応が良いな(ちょっと舞い上がって、上から目線)。いったい今日はどうしたのだろう」。その後、477号からはずれ、日野川に沿って直進し琵琶湖を周回するさざなみ街道にでる。朝のさざなみ街道は実に気持ちがいい。”琵琶イチ”のやる気に燃えたサイクリストたちが思い思いのスピードで自転車のペダルを踏む、ツーリングに来たバイクの集団がすれ違いざまに互いに手を振り合う、色々なタイプの車がそれぞれの行き先に思いを馳せステアリングを操る、活気に満ち溢れた日曜日の始まりがそこにはあるのだ。しばらく行くと、ボートをけん引しているランクルが右折しようとして対抗レーンで立ち往生しているので、減速し、譲るとランクルの運転手は挨拶と共にこちらを見て、そのまま視線はくぎ付け。助手席の女性も彼に促されたのか、急に顔を向け、見るや否や笑顔に包まれる。なんだなんだ、今日はDefender大人気…、と僕の視界にはダッシュボードに置かれたセイウチ君のぬいぐるみ(息子のトクチンが鳥羽水族館で買ってきたもので、息子のお気に入り)が入り、まっ、まさか、こっちか?それを指さして「これか?」と相手のランクルの運転手に問いかけると大きく頷いて「そうそう」と答えているようなしぐさ。こちらもセイウチ君を片手に持って挨拶しながらすれ違う。なーんだ、みんなはDefenderを見ていたのではなく、息子が置いたセイウチ君に注目していたのか。落胆気味のオヤジに、トクチンは

「もう僕の時代だね」

と意味不明なことを抜かすので、

「セイウチ君が人気なのであって、お主ではない」

と答えると、

「これを選んだのは僕であって、先見の明があったということだよ」

「たわけッ!だからと言って家督は譲らんぞ」

とたわいもない会話を繰り広げていると、いつの間にか琵琶湖大橋を越えて、比良山系のイン谷口に到着した。

さきもりちゃんのダッシュボードに鎮座するセイウチ君。それにしても彼(彼女?)の人気にはすごいものだったなあ。
イン谷口のバス停のすぐ上の駐車場。登山者の車がいっぱい駐車されているぞ。
さきもりちゃんを停めた真後ろが、大津ワンゲル道の入り口だ。
登り出してすぐにシャクナゲのお出迎え。

 支度をしてすぐに大津ワンゲル道を登り始める。この道は、釈迦岳から琵琶湖に向けて延びる長い尾根に沿って登って行く道である。まずは尾根に向けての急登、そして尾根に乗越すと痩せた尾根に沿って歩いていき、最後はイチョウガレの急登が待ち受ける変化に富んだ面白い道である。このワンゲル道を半分ぐらいまで来たとき、写真を撮ろうとスマホを出すと、中さんからライン!レンジローバーSEを契約、納車までの一年間はディフェンダー110に乗りながら待つという度肝を抜くような内容。確かに、一週間前には、さきもりちゃんの半年点検がてら、中さんとレンジローバーオートバイオグラフィの試乗をしたのだが、まさか、こんなにワクワクドキドキする展開になるとは僕の想像をはるかに超えている。やりますなあ、中さんとM田さん。お嫁ちゃんは大丈夫か!この辺のことについては、ディフェンダー購入後ピヨピヨ日記で書き留めていかなくてはならないだろうなあ。忙しい一年になりそうだぞ。話を登山に戻すも、さっきからハアハアドキドキするのは、登山道がきつく厳しいからなのか、中さんからの報告が強烈だったからなのか判然としない状態が続く。

花崗岩の露岩か?
岩ゴロゴロの尾根を歩く。
木の根っこが血管のように浮き出ていた。ミツバツツジがきれい。
いよいよ、頂上へ向けての急登が始まった。登って、
へばりついて登って、
イチョウガレ?ひたすら登って、登って、登る。
イチョウガレを登りきると、アイキャッチ画像にあるようなブナ林の中ののんびりとした登りとなり、ほっと一息。10分ほどで頂上に。5~6人のパーティが頂上での休息を楽しんでいた。
コッヘルを持ってくるのを忘れてしまい、やかんにご飯の容器を無理やり丸め込んで温めるが…
変形した容器を元に戻して、カレーをかけ入れるが、あふれそう。ご飯はうまく温まっておらず、硬いまま。雨も降り出してもう最悪のランチ。しかし、カレーはおいしかった(写真では美味しそうには見えないけど)。

 イチョウガレを登りきると、ブナ林となり、穏やかな登りが頂上まで続く。釈迦岳山頂で待望の昼飯となり、準備をするためにリュックを開けて愕然!コーヒーセットだけを持ってきてしまい、コッヘル(鍋や皿)を持ってこなかったのだ。ご飯は温めるタイプのヤツだが、これでは温められない。周囲に電子レンジを探すが、発見できなかった。仕方ないので、ミニやかんにご飯の容器を二つに折り込んで無理やり突っ込む。そして、申し訳程度の水を入れてバーナーにかけ、待つこと15分。取り出してみるがご飯はしんだらけ。仕方ないので、カレーを温めてそれをご飯にかけて、カレーの余熱で何とかご飯を柔らかくする作戦に変更。ふと、目を北西の空にやると雨のカーテンがこちらに向かってくるのが見えた。「ヤバい!雨が降り出すぞ!」との掛け声で僕とトクチンはレインジャケットを羽織り、濡れては困るものをリュック内に入れ、ザックカバーをかけておく。運よく雨雲は少しずれて通過したので、本格的に濡れずに済んだのだが、何ともまあ、極めて落ち着かないランチタイムとなってしまった。しかし、今回食べたカレー(レトルトカレー)は美味しかったが。

一か所からいっぱいブナの木が生えているように見える。
大きなブナの木の根元は落ち着きますなあ。
風の影響かなあ。琵琶湖方面に向けて枝が伸びている。

 昼飯後はブナの木々の中の稜線歩きで、心地よい。カラ岳、次郎坊山、比良明神、北比良峠、前山(999m。スリーナインだ)と縦走し、ダケ道で下山することにする。途中、カモシカ台で昼飯とは対照的にのんびりしたコーヒータイムを取り、その後は正面谷、イン谷口、そしてさきもりちゃんの待つ駐車場へ。

ミツバツツジ
シャクナゲ
これもシャクナゲかな!
こちらはイワカガミだ。お辞儀している感じでなかなかカワイイ花だ。
尾根が崩落していた。
近江舞子の内湖が見える。
花崗岩質の山体のため、至る所崩落がある。
カモシカ台に到着。展望は効かない。
ここで、Cafe Lagrange。おやつは中屋パンの板チョコパン
正面谷の流れを渡ると、後は林道を歩いてイン谷口へ。
イロハモミジの新緑がとてもきれいな正面谷。
セイウチ君に人気を取られてしまったさきもりちゃん。

 下山後は楽しい名古屋へ向けてのドライブだ。比良、高島、今津、マキノ、木之本、関ケ原、大垣、…とオール下道で運転し、名古屋の来来亭で夜飯。帰宅後は中さんにラインをすると、ディフェンダー110の納車日は防人の予定も考慮に入れて決定がなされたとのこと。中さん曰く「何故、俺の車の納車日が防人の予定に合わせて決められなければならないんだ(笑)」。身の引き締まる思いで、納車日へ向けての準備(何を準備する?心の準備!)をさせて頂きます。

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