Cafe Lagrange (晴耕編 城ケ峰・石谷・常国寺 周回ルート 水筒に水入れ忘れたぞォ‐!2025.1.22)

Cafe Lagrange 晴耕編

 国土地理院の地形図『岐阜北部』で百々ヶ峰周辺の山々を眺めていて、『城ケ峰』という名前の山が気になったのだった。そこで、この地形図の西部分の『北方』を本屋さんで買ってきて、城ケ峰全体を眺めることが出来るようにした(下の地図写真参照)。この山は東西に連なっていて、稜線もほどほどに長く、歩くと楽しそうに思われた。更に、この山の名前から「山城がこの山域にあったかもしれない」と想像されたのだ。以前、トクチンと尾張、近江、美濃などの山城を100以上見てきた防人としては、城ケ峰山頂周辺を調べれば曲輪、横堀、竪堀、切岸、堀切、…などが見つかるかもしれないという妄想が湧き出てきて、ワクワク感が抑えきれなくなってしまった。という訳で、百々ヶ峰の沢登を行った翌週の水曜日に、百々ヶ峰のお隣の城ケ峰にやってきたのである。

 さきもりちゃんを水色丸の城田寺(きだいじ)公園隣に駐車した。常国寺脇の登山道から稜線に一気に登り詰める。緑丸が城ケ峰(288m)。青丸が石谷(いしがい。254.7m)。赤丸で昼飯タイム。紫矢印はジムニー専門の中古車屋さんであるガレージインセンス。更に緑黄色矢印の方向に城田寺城(現在は舎衛寺)。反時計回りの周回ルートで巡ったのだった。
 常盤トンネルを抜けたところにある三角地に駐車場がある。5~6台くらい駐車できる程度のスペースなので、知らないとここに駐車しようという気分にはならないだろうね。
 地形図によると、駐車スペースのすぐ北側の神社奥から登山道があるように描かれているが、現実は100mほど西に行った常国寺奥から登山道に入るのが正解だ。
 お寺の人が住んでいる家?の右脇から階段を上がる(黄色矢印)。
 コンクリートの階段を上がると、お墓があり、そこの右側に入り込むと登山道開始。
 常国寺からの急登を終え、220mのピークを経ると高圧電線の鉄塔が見えてくる!
 真っ青なお空に赤と白の巨大な鉄塔が聳え立ち、人工美を放っている。
 鉄塔場所から振り返ると、百々ヶ峰(緑矢印)、マイクロ波反射板(黄色矢印)が丸見え。
 高圧電線の鉄塔からピークを二つほど越えて10分ほどで城ケ峰山頂に到着。さて、この周囲に何か山城の遺構があったりするのかなあ?
 周囲を見下ろすと、人工的に見える平坦地(黄色枠)が二重、三重に張り巡らされているように思われた。これらは曲輪ではないかなあ?
 城ケ峰山頂も不自然に削平されていて、山城感が漂いまくりだが…。
 頂上と一段目の曲輪帯(青囲い)の間は切岸(黄色矢印部分)のように思うのだが。

 家に戻ってからネットで調べてみると、やっぱり山城があったようだ。一般に稲葉山城(岐阜城)なんかもそうだけど、山の上にあるお城は政務に励むには不便なので、平時には麓に館を作り、そこで仕事をしていた訳である。そして、有事(戦)になると、天然の要害である山城に籠城して戦ったわけだ。そう言う意味では、この城ケ峰の城(上城田寺城)は有事の時の詰め城なのだろうし、平時は麓にある城田寺城(現在は舎衛寺)を使用していたのでは。そして、この山城(上城田寺城)は清和天皇第12代の孫である佐藤秀竜という人が築城したとのこと。更に、この城には面白そうな逸話が残されている。あの、斎藤道三(マムシの道三)と息子の義龍による長良川の戦いで、この城が道三側の城として使われた可能性があるというのだ。長良川を挟んで稲葉山城(義龍の居城!もとは道三のお城だったが、隠居して義龍に相続したのだった)と対峙できる城として、道三は城田寺城に入る。しかし、1万7500人の兵を率いる義龍に対して道三側は僅か2700人しかいない。平城の城田寺城では勝負にならないので、この城ケ峰の山城(上城田寺城)に籠城したというのだ。その後、信長が援軍を送るという情報を得たからなのか何なのか知らないが、道三はこの上城田寺城を下りてしまう。そして、長良川の戦いで息子の義龍に討たれてしまうというお話だ。

 城ケ峰山頂から5分くらい行くと、視界が開けて、これから向かう石谷(いしがい)方面の山々が一望できる。更に、奥には池田山、国見岳、伊吹山(は見えないような見えるような…)があり、写真左端が関ケ原となる。
 稜線歩きの途中に祠が登場。更に、所々に削平された場所があり、何だか中世の砦の跡らしき妄想が湧き出る場所があった。ただ、自然の地形かもしれないし、疑ってかかると人工的にも見えるし、よくわからないなあ。
 石谷(いしがい)山頂も広範囲にわたって削平されたように見えなくもない。この山全体が要塞のようになっていたという妄想が湧き出してしまった防人でした。
 石谷から一気に鞍部まで下り、少し登り返したところに左手にそれる道が。その道に沿ってわずかに行くと、岩場となり絶好の展望場所に出る。ここで昼飯タイムとする。今まで歩いてきた城ケ峰方向(東方向)を眺める。正面やや右が金華山、左の鉄塔向こうに百々ヶ峰。
 南東方向を見ると、中央に伊自良川、この川の右岸に岐阜大学のキャンパス、川のまっすぐ伸ばしていった先が岐阜市の中心街、その向こうに名古屋市のビル街、左手の奥の山は金華山である。今日は天気よく、とても暖かい一日となって言うことなしのはずだったが…!
 水筒に水を入れてくるのを忘れたぁーッ!何たるチアッ!! どうしようかと茫然として辺りをキョロキョロと見渡すと、防人の視界に入ってきたのは"おーいお茶"のペットボトル。こいつを使うしか他に道がないと悟る。よりによって、濃い"おーいお茶”とは皮肉だね。
 "おーいお茶"を温めて、それをカボチャポタージュの中に入れてしっかりとかき混ぜる。
 "おーいお茶"の中に『新宿中村屋のカレー』を入れて温める。まあ、これは水で温めようが、お茶で温めようが味には影響ないね。でも何だか、高級感?が漂うね。
 昨晩作ってきたガーリックライスをフライパンで温めて、おーいお茶で温めた中村屋のカレーをかける。おーいお茶で溶いたカボチャスープは全く問題なかったけど、この後飲んだおーいお茶で作ったコーヒーはあまり美味しくなかったな。まあ、このようなトラブルはあったけど、眺め良いし、暖かいし(Tシャツで過ごせた)、結局この場所で一時間半ほどポヨヨンと過ごしてしまった。
 昼飯場所の展望台以降は、トレイルはどんどん下っていく。そうすると、目の前には建設中の高速道路?が目に入るようになる。
 下山口が見えてきた。それにしても、この高速道路は東海環状道かな?こんなところを走るのかなあ?もっと、北側を走ると思っていたので驚いた。
 下山口に到着。ここからさきもりちゃんを停めた所まで、道路歩きが続く。新しく広い道路は嫌いなので、途中から上城田寺集落の中の旧道?を歩くことにした。
 上城田寺集落内の道に沿って歩いていると、中古車屋さんが現れた(この写真は通り過ぎた後に振り返って写したものだけどね)。よーく見ると、ジムニーばかりが展示されている。
 色々な年式で、カスタムの仕方も色々で、思わず見入ってしまった。村の中にいきなり出現したかなりマニアックな中古ジムニー屋さん!。後で調べてみたら、ガレージインセンスというジムニーに特化した評判のお店屋さんらしい。ホント、ジムニー沼は深いね。
専教寺は浄土真宗本願寺派の寺院です
 専教寺のお隣にあるのは日吉神社だ。
 とても立派なお家だ。
 城田寺公園に戻ってきましたよ。何だか、今回はのんびりしすぎた山歩きになってしまったが、こういう山の過ごし方も時には良いね。

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