Cafe Lagrange (晴耕編 黍生山 2024 .2.4)

Cafe Lagrange 晴耕編

 職場の定期健康診断が近づいてきている。そうすると毎回落ち着かなくなり挙動不審となる。注射やレントゲンなどの医療行為や医療施設全般が嫌いなので、そのような場所に行くと血圧爆上がりとなってしまう防人なのである。要精検などが表示されようものなら、再び医療機関を受診しなくてはならなくなるので、それは勘弁してもらいたいと思う。なので、健診が近づいてくると、山などに頻繁に通い、体重を減らし、血圧をなるべく下げようとする努力が始まるのだ。その行為を見ている我が社の女帝殿は

「防人さん、健康診断の時だけ頑張っても駄目ですよ。日頃の状況で診断してもらわないと意味がないいじゃあないですか」

と助言してくれるのだが、そんなことは耳に入らないのである。ここのところ二年連続で加齢(いやな名前だ)黄斑変性症の疑いありで、”要精検”のレッテルを張られ、眼科に行ったが問題なしということを繰り返している。僕としてはB判定(A判定は血圧上昇で無理!今まではC判定ばかりだ)は取りたいのだが、要精検が出てしまうと、判定関係なくD2判定(医者で詳しく見てもらえ)にされてしまうので、極めて不満な状況が続いている。また、健診には前もって便の採取をしなくてはならないのだが、これが何便やっても、憂鬱で、もう勘便してくれという気分なのだ。

 そんな健康診断を火曜日に控えた、最後の砦の日曜日、名古屋から近い足助という所(もみじで有名)にある黍生山(きびゅうさん)に出かけてみた。

足助の街並みから少し外れたところにある、多目的駐車場。200台以上駐車可能と思われる広大な敷地が横たわっている。ここはかつて香嵐渓(こうらんけい)ヘビセンターがあったところで、連日のごとくハブとマングースの壮絶なバトルが繰り広げられていた所だと思うが。
足助町内を流れる巴川を渡り、神明社という神社のトイレ(手前の鳥居の後ろ)を借りる。きれいに整備されていてとても気持ちが良い。写真右脇は国道153号線だ。これを北上し続けると信州の伊那谷に抜ける。僕の好きな道の一つ。
神社脇の道を少し上がり、谷の手前の林道へ左折する。そのまま道なりに行ってしまうと、集落の中に入ってしまう。
林道を少し上がると、黍生山登山道の表示が登場する。恐らく、この林道直進でも行くこともできるのかも。登山道は途中で何度か林道と交差するからね。
出だしは竹林の中を歩く。
高圧電線の鉄塔脇を通る。
気持ちの良い林の中をひたすら登る。この日は暖かく、汗が噴き出してきたので、途中からタンクトップ姿になって登って行った。
領家変成岩類として花崗岩の露岩か。行くところ必ずや中央構造線がらみの地形に出くわすなあ。悠久の時よ!
写真左端は曲輪?この急傾斜は切岸!山城があったのか?
山頂では二つの巨大花崗岩が仲良く出迎えてくれた。
黍生山(374m)に到着。明るく見晴らしの良い山頂だ。北には御岳、中央アルプス、恵那山、大川入山、…などの大パノラマが。
やっぱり山城があったのか。平安末期から戦国時代まで改修されながら使われ続けたらしい。
主郭下部の広めの曲輪帯。主郭をぐるりと曲輪が取り囲み、主郭との間は急な切岸があり、簡単に主郭に突入できないようになっている。
頂上からの眺め。右の山は猿投山、奥の薄い色の山々は養老山系、さらに奥が(見えないか)鈴鹿山系だね。
今日は暖かく、風もそれほど強くないので最高の昼飯タイムとなるね。
家で醤油風味に炒めたご飯(チャーハンですな)をフライパンで温め直す。
富良野野菜のスープカレーをお湯で温めておいて、それをご飯の脇にかけて!まあ、いつも通りの山飯だね。
昼飯場所はココ。曲輪帯にあった巨大な花崗岩の上でのんびりとした時間を過ごしました。見晴らしも良く最高の場所だ。
ふと見上げると、一筋の飛行機雲が美しく形成されていった!ムムムッ、と言うことは上空は水蒸気が多いということだ。天気が崩れる前触れか!
寒々とした杉林の中を歩くのは気持ちが良い。
西日が照り付ける明るい感じの林も好きだ。
湿地帯に出合う。ふと黍生山を振り返り見る。
集落の広場に出た。
坂道を降ると…、
県道358号に出て、すぐに追分の交差点。
追分で153号線に沿って足助方面に左折し、車を停めた多目的駐車場目指して10分ほど歩く。153号線に沿って歩くより、巴川の対岸を歩いたほうが、車も少なくて良いかもしれない。
多目的駐車場の所の足助新橋から巴川上流を眺める。もみじで有名な香嵐渓は、ここから歩いて20分くらいの所にある。

 今回は多目的駐車場近くの近岡町登山口から登り出し、井の口町方面に下山した。ぐるっと一周したわけだが、コンパクトすぎてあまりトレーニングにはならなかった。それでいて、昼飯とかおやつとかしっかり食べたので、あまり健康診断のための準備にはならなかった。健康診断の日が(実はここの部分を書いている今が月曜日で、健康診断は明日の朝だ)ヤバいかも。

《追記》翌朝は6時起床、6時30分には家を出て、庄内川堤防をサイクリングして、名古屋城へ。そこから旧街道の美濃路を西進し、健康診断場所の松蔭クリニックへ!血圧は下が90、上が138とまあまあの結果(何故か家で測るより10以上高くなるのよね)。朝飯は抜いていたので、職場の人と”あさくま”に行き、サラダバー付きのランチ(あさくまハンバーグステーキ)をたらふく食べて、お腹いっぱいで職場に着いたものだから、しばし爆睡。女帝殿に起こされて、

「防人さん、職場に休みに来ていませんか」

とチクリ‼

庄内川堤防道路より日の出を拝む。
早朝の名古屋城はランニングする人が多い。
名古屋城から西に直線的に伸びる美濃路。ここは白山神社前の雰囲気。美濃路は中山道と東海道を結ぶ脇街道として栄えたらしい。東海道の宮の宿で分離し、名古屋、清洲、稲葉、萩原、起、美濃国に入り墨俣、大垣の各宿を経由し垂井宿で中山道と合流した。
この白山神社周辺は“立て場”と呼ばれていたらしい。これは、宿と宿の中間点で旅人が杖を立てて休憩をした場所だったということだ。この周辺には旅人のために喫茶店(茶屋か!)とかがあったらしく、八兵衛みたいな奴が「ご隠居、腹減ったー」とか言っていたのかも。
西進した美濃路は庄内川にぶち当たる。ここにはかつて中島があり、川の東西に中島を介して橋がかけられていたと解説版にあった。
この庄内川に架けられた橋は総ヒノキ造りで、絵を見る限り(写真左上)、それはそれは立派なものだったようだ。名古屋の名所でもあったらしい。
病院に到着しました。予防センターと言うことで、病院的雰囲気はあまりないですな。しかし、僕の心臓はバクバクし出し、この後の血圧測定に暗い影を落とす。
病院のロッカーは100番~125番まであるのだが、僕が渡された番号は“110”!ディフェンダー乗りとしてはナイスな番号だ。“90”がないのが残念だけどね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました