年末年始は父の葬儀で非常に慌ただしかった。これから始まる実家の激烈な片付けのことを思うと、気が滅入りそうになるので、このような時は淡々と林の中を歩くに限ると考えて、名古屋近郊の西山にやってきた。この西山は三通りの名前が付いている珍しい山である。愛知県豊田市側からは「西山」、岐阜県土岐市曽木町からは「曽良山」、土岐市鶴里町からは「鶴岡山」と呼ばれているのだ。

左の曾木公園に車を停めて、ピンクのコースから登り出し、時計回りに一周することにした。
瀬戸市を過ぎて、国道363号線に沿って走る。途中の雨沢峠は名古屋で自転車でのヒルクライムと言えば、東の天沢峠として有名だ(ちなみに、西は養老山系の二ノ瀬だ)。このクニャクニャ道をディスカバリースポーツは極めて安定して攻めて行ける。峠を越え20分くらい走ると、曾木公園の駐車場が左手に現れ、そこに車を停める。公園内のトイレで用を足し、ハイキングスタートだ。

バーデンパークSOGIを右手、曾木公園は左手。国道363に沿ったところに駐車所あり。トイレもあり、公園ではくつろげる。

曾木公園内を歩いていき、中馬街道の看板に沿って行くと舗装道路に出る。国道363号を潜り抜けて左の方向に歩いていく。

看板が親切に登山道へ誘導してくれる。

集落を登って行くと、舗装が切れてダートへ。

林道を歩いていく。

四合目で林道と別れて登山道へ入る。

登山道は途中何度か林道を横切りながら、ほぼ直登していく。

頂上へはオレンジの矢印。貯水池へは青色の矢印を行く。5分弱で貯水池に到着。

渡り鳥が5~6羽ほど戯れていたが、僕の登場で慌てて飛び去って行った。それはそうと、この池では何か釣れるのだろうか。

頂上が見えてきた。登山道も整備されていて、そんなに激しくないので、子供連れでも割と楽しめるのでは!

色々な看板が立っている頂上。712m

幸せの鐘らしいので鳴らしてしまった。

頂上からの眺めはそこそこで、悪くはないが良くもない。しかし、気持ちの良いところだ。

頂上はいい雰囲気なので昼飯場所に決定!今日は家でドライカレー風のピラフを作ってきた。

まずお湯を沸かしてスープを作り、残り湯にレトルトカレーを漬けて温めておき、その間にピラフをフライパンで炒める。

ドライカレー風ピラフにカレーをかけて出来上がり。かぼちゃのスープと共に、体が温まる。周囲は雪も残り、今日は日も当たらず寒いので、暖かい昼飯は最高だ。

細野城方面に向けて降下開始。

色々な岩が登場します。

左に行くと肥田川源流へ。僕は細野城址に向かうので、右に舵を切る。

周囲には大きな岩が至る所に顔をのぞかせている。これは何岩だろうか?
下りは鶴岡町に向けて歩いていくが、途中細野城址があるようなので、山城巡りの一環で立ち寄ることに。この細野城は1584年の小牧長久手の戦い~1600年の関ケ原の戦いあたりで築城されたらしい。主郭の前後に堀切で敵勢の侵入を遮断し、背後に食い違い虎口を設けてあることから、戦闘色が強く、恒常的な城ではなかったようだ。いずれにしても、遺構がしっかり残っているので見ごたえがあった。

堀切が現れましたね。僕は堀切と竪堀が大好きだ。堀切の中にいるととても落ち着くのだ。

土塁(オレンジの囲い)の向こうは堀切。これで、尾根伝いの侵入をがっちり防ぐのだ。

細野城の主郭である。

主郭からの見晴らしは最高。

白鳥神社(左)の脇の道(オレンジ矢印)が中馬街道だ。

その昔から荷物を載せた馬が馬主と共に行き来したのだろう。この中馬街道は名古屋から瀬戸を経て信州伊奈谷へ繋がる。

道中の安全を祈願して建てられた地蔵尊が至る所にある。

信州高遠の善兵衛さんの馬がここで息絶えたらしい。その馬の供養をするために1818年に造立された馬頭観音。

ここの曲がり角(次の写真参照)で馬の事故が多発したことで造立された氏神(左)と馬頭観音(右)。造立以降事故はなくなったという。本当かなあ!

往路はオレンジ色の矢印の方向へ。復路は中馬街道から戻ってきた(青矢印)。今回の周回ルートは手ごろで気持ちの良いものであった。

歩いてきた西山を振り返る。非常に手軽なハイキングであった。因みに、オレンジの矢印は登るとき通った道筋を表している。

曾木公園に戻ってきました。ここは逆さもみじで有名らしい。紅葉の季節にはライトアップされ、すごい数の人が訪れるので、僕はそのような時には訪れようとは思わない。
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