Defenderピヨピヨ日記(NO15 砂の器的大宰府旅行 五日目 大宰府から広島呉へ)

Defender購入後日記

 極めてよく熟睡し、かつ、目が覚めたとき汗だくではない。なんと、快適な。なんと文明とは素晴らしいものなのか。昨日は久しぶりに足を延ばして寝られたのであった。トクチンはさきもりちゃん(我が家のディフェンダー90)の中だろうがベッドだろうが関係なく眠れるようなので、昨夜は遅くまでテレビを見まくっていたようだ。天気予報では福岡は曇りのち雨、九州南部は台風6号の影響が出だすようだ。しかし、ビジネスホテルの窓から見る大宰府の空は晴れていて、台風の影響は今のところ感じられない。朝6時だが早いうちに行動開始したほうがよいかも。トクチンをたたき起こし、朝飯へ(朝食付きである)。

 隣のファミマで、メロンの果肉たっぷりのメロンミルク(まろやかミルクコーヒーも買ったが、こっちはクーラーに入れていざという時のために冷やしておくのだ)を飲むが、僕的にはイチゴの方が好きかもしれない。今日は熊本県菊池にある鞠智城(くくちのき)にまずは向かってみよう。国道3号線で久留米市、八女市、山鹿市から国道325号線で菊池に。市内から10分くらいの所に鞠智城がある。

防人と検索すると、この像がよく登場するので、この真ん中に防人君も加わらせたいと思って、わざわざやってきたのでした。
この城は朝鮮式山城。中国古代史を記述する歴史書には朝鮮半島の好戦的国家としての倭国が良く登場する。それにしてもこの八角形の塔は美しい。
これは高床式倉庫だ。
これは兵舎だったかな。
戦国時代の山城とは全く違う。南の熊本方面に展望が効き、明らかに大陸を意識しているのではなく、南側の敵を意識している。倭国の支配が、九州全体に及んでいなかったということか。
美しい八角形の塔、さきもりちゃん、防人君、セイウチ君と並んでパチリ。

 この鞠智城のあったところの一部はきれいに公園化されていて、駐車場の近くには資料館(月曜日だったのでお休み)や防人の像がある。この防人の像は”さきもり”で検索するとよく登場し、この像の真ん中に僕(防人君)も加わって是非とも写真を撮りたかったので、さっそく実行。人もほとんどいなかったので、貸し切り状態だった。城からの眺めは南(熊本方面)に開けていて、明らかに南方の敵を意識した構造になっている。大宰府政庁を南からも守る必要があった⁉南の敵とは薩摩、琉球、…?倭国の支配は北九州周辺で、南方はまだ未統一であったということか。そもそも、白村江の戦いに大規模な援軍(水軍)を送るほどの百済と倭国の関係は?今回見てきた遺構は朝鮮半島の影響を大きく受けているのを痛感したが、そうしてみると大和朝廷の影響力が本当にこの九州地方まで及んでいたのか?倭国=大和朝廷なの?その後に起こる壬申の乱の本当の原因は?歴史をよく知らない僕にとっては新鮮な疑問(秋吉台がどこにあるかレベルだが)が次々と浮かんできて、古代の歴史にもちょっぴり興味が湧いてきたかな。

 一通り見て回り、再び南方を見るとだんだんと雲が厚くなってきていることに気が付く。本来なら、宮崎に向かい、砂の器のロケ地に行って、更に宮崎地鶏のから揚げとか食べて、大分湯布院あたりで車中泊を考えていたのだが、台風が明日あたりには九州にいよいよ接近しそうな気配である。大分、宮崎、鹿児島は次回に取っておいて、今回は台風圏内からの離脱を急ぐことにするか。ということで、さきもりちゃんに乗り込み、エンジンをスタートさせ、来た道をそのまま久留米まで戻り、そこから高速ワープ航法に入る。途中のサービスエリアで昼飯を作り(暑かったが、我々の体はすでにそれほど不快に思わなくなっているのだ)、その後、広島の呉にビジネス旅館野村という二人で6000円の宿を見つけ、そこを予約。呉周辺に車中泊に適した場所が見つけられるか不安だったのと、昨日足を伸ばして眠ることの心地よさを味わってしまうと、それが忘れられなくなってしまったというのが大きな理由かもしれない。宿の女将さんには

「エッー!今九州なんですか?お気をつけてお越しください」

と言われ、ムムムッ!そんなに遠いのかと思ったが、ここ最近は連日のように300~400㎞運転しているので大したことないと思ったが、…わりと大変だった。高速代7000円で高速嫌いなので途中で眠くなるし、なんやかんやで広島に着くころには夕方になっていた。原爆ドームの脇を走り抜け、瀬戸内沿いの国道31号線を呉に向けて運転する。なんと、広島・呉間には広島呉道路という有料道路もあるらしいが、もちろん、我がさきもりちゃんは下道を選ぶ。結局、呉のビジネス旅館到着は夕方の6時ごろになった。あれだけ高速使ったのに、予想以上に時間がかかったなあ。

昼飯は高速のサービスエリアの片隅で、カレーライスを作り、トクチンと食べる。蒸し暑いぞ。
九州に渡るときはトンネルだったが、九州から戻るときは関門橋を渡る。気持ちが良い。
これは2019年に列車旅でトクチンと来た時の広島。平和式典前日の原爆ドーム周辺の様子。
呉とくれば(ダジャレでスイマセン)鎮守府、呉海軍工廠、そして、なんといっても戦艦大和。
てつのくじら館にある、退役潜水艦の"あきしお"。海上に浮いているときは一部しか見えないが、全体が露になるとデカいの一言!
歩くトクチンの向こうにさきもりちゃんを駐車。コインランドリータコちゃん脇の階段を上がる。
階段上がって左が入り口。「今から夕飯を食べに行きます」というと「それじゃあ、帰ってくる頃にお風呂沸かしておくわ」とのこと。極めて融通が利く親切な旅館だ。
いかにも旅館という感じの部屋が旅人の心を落ち着かせてくれる。お風呂も貸し切り状態だったし、予約すれば、ご飯も出してもらえるようだ。すごくくつろいだ気分になれた。

 夕飯は、旅館から歩いて5分くらいの所にある、自由軒という所に行った。ここは2019年のトクチンとの列車旅で呉に3泊した時にも来たところだ。その時は、大和ミュージアム、てつのくじら館、軍港巡り、あたご地区巡り、…など呉を色々見て回ったものだった。その後は広島原爆ドーム、平和公園、更には、松江にまで足を延ばして、亀嵩にも行ったのだった。今回は、トクチンがハンバーグ、僕はメンチカツを注文したが、どちらもボリューム満点で充実した気分で食べ終わることが出来た。残念なのは食べることに夢中で、定食の写真、自由軒の様子などの写真を前回に引き続き今回も撮り忘れてしまったことだ。

 旅館に戻り、お風呂に入った後は、運転の疲れが出たのか、今宵もまたトクチンが見入るテレビの音を子守歌に夢の世界にワープ。

追伸 明日行くことになる瀬戸内の大崎下島がNHKのアニメ聖地旅という番組で、8月29日、昼2時5分から取り上げられます。

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