Defenderピヨピヨ日記(NO2 半年点検とレンジローバー オートバイオグラフィ試乗)

Defender購入後日記

 ディフェンダーが2022年10月23日に納車されて以降、慣らし運転、サングラスホルダー装着給油口のロック機能回復、オイル交換、ピクニックテーブル装着娘の信州引っ越し、山城巡り、登山やサイクリング、…と我がさきもりちゃんは走行距離1万キロを超えて大活躍。そうこうするうちに半年点検の時期がやってきた。中さんにLineで

「4月の初めに半年点検でそっちに行くんだけど」

と打つと、

「OK!ついでにレンジローバーの試乗もしようぜ」

と返ってきたので、M田氏に点検と試乗の両方の予約をお願いする。最初はほとんど未来の参考程度の試乗(つまり冷やかし)だと思っていたのだが、彼のお嫁ちゃんによる「最後の車とまで言うのなら、早いうちに買った方が」という発言に中さんはかなり色めき立っている状況のようだった。ただ、ここで注意しなくてはいけないのは、50代男が良く使う「これが最後の車だから」というセリフである。「これが最後のお願いだから」「最後の贅沢をしたい」などと”最後”を使うとき、それが人類の長い歴史の中で”最後”になったためしは一度もないという大定理が存在するということだ。お嫁ちゃんはそのあたりの定理のことも織り込み済みで言っているのだろうか。この僕だって、奥さんを説得するときに「これが最初で最後のディフェンダーだから!」と言ったのだ。まあ、我が家の場合は埋蔵金も底をつき、財政的に最後の可能性は大であるが(つまり、定理の反例となってしまう!)。兎に角、その後のやり取りで、今回の試乗は中さん的にはかなり本気で臨むような気配だということが感じ取られた。であるなら、僕もランドローバー名古屋地区のセールスエクゼクティブとしてM田氏側に座り、営業活動をしなくてはならないだろう。レンジ試乗予定日は2023年、4月9日(日曜日)と決まった。なんだか、僕の方が緊張してきたぞ。

 当日は、朝7時に名古屋を出発、お決まりのコメダ(名古屋人の故郷)のコーヒー牛乳を買い、保冷バックに入れて冷やし、名神に入る。黒丸のパーキングでトイレタイム&先ほどのコーヒー牛乳を取り出すと、買った時以上に冷えているぞ。ウッフッフッフ!ストローを突っ込んで飲んでみると冷えていて美味しい!たまらないひと時である。再び高速を走り出して、竜王インターが近づいてくる。時刻は8時20分。このまま高速で行くと早くつきすぎる。ここで降りて下道の方が面白いのでは!?琵琶湖大橋9時、そこから途中トンネル、大原三千院を経てランドローバー京都まで一時間弱と読んで竜王インターで降りる決断をする(カーナビは使ってないよ。正確にいうのであれば、使い方がよくわかっていないということ)。その後はまさに読み通り琵琶湖大橋を通過し、三千院側からディーラーに到着が9時50分!自分の天才的能力に恐れをなしながら、ディーラーに乗り込むと、M田氏が登場し、ショールームに入ると…。ディフェンダーが三台も展示されている。それも、即購入可能であるようだ。二台の110は中古車(といっても、走行距離5000㎞前後で、吾輩のさきもりちゃんの12000㎞より少ないので、新車同然だ)、もう一台の90は75年限定モデルでグラスミアグリーンで統一されていて、とても新鮮な雰囲気である。興奮しながら見ていると、中さん夫婦も到着し、限定モデルを見入っている僕の所に中さんがやってきて、

「かっこいいねえ!防人、買ったら」

「いやいや、半年前に、買ったばかりだし」

と答えると、すかさず真顔のM田氏が

「その場合、防人さんのディフェンダーについている装備はすべて移設してのお引渡しが可能です」

と背後から射撃されるのに続いて、中さんが

「今なら、お前のディフェンダー下取り高いだろう。買っちゃえよ」

と跳び蹴りが入る。「今日は僕ではなく、中さんへの営業補助としてやってきたのだから何を言っているのだこの人たちは!」と自分に言い聞かせながら、「本当にここは(ランドローバー京都は)怖いところだ」と認識を新たにする。

5ヵ月ぶりのジャガー・ランドローバー京都。試乗車として色々なところでお世話になったゴンドワナストーンの110君も定位置にいて元気そうでなによりだ。サイドマウントギアキャリアーが眩しいぜぇ!
展示車両のディフェンダーが増えたぞ。手前はグラスミアグリーンの90、奥がカルパチアングレーの110だね。特に奥の110は今後重要な役割を演じるようになるので覚えておくべし。
75周年特別限定モデル。ニューディフェンダー初となるグラスミアグリーンを採用し、20インチアロイホイールとホイールセンターキャップも同色仕上げ。内装も同色をアクセントカラーとして採用。

 危うく今日のテーマが、”早くも半年後に75周年限定モデルのグラスミアグリーン90を衝動買いした防人君”に変更されるところだった。危ないぜ。

 さて、ここでレンジローバーファミリーについて基本事項を確認しておこう。というのは、僕はディフェンダーについてはある程度勉強したのであるが、レンジローバーのクラス分けについては全く知らないからである。

 レンジローバーファミリーには「レンジローバー」「スポーツ」「ヴェラール」「イヴォーク」の4種類のモデルがあるようだ。現在、中さんが乗っているのが「スポーツ」である。そして、今回、中さんが虎視眈々と狙っているのは昔の分類でいう所の「レンジローバー」の中のヴォーグなのだ。「レンジローバー」にはヴォーグとその上位車種のオートバイオグラフィというのがあったのだが、現在はこの分類は変更されている。複雑だ。現在は、レンジローバーSE、HSE(このSEとHSEがヴォーグに対応しているということかな?)、オートバイオグラフィ、そして、究極の最上位車種のSV(これはランドローバーのSVO部門が手掛ける究極の車らしい。SVOとは”スペシャル ビークル オペレーションズ”の略で、オーナーの要望に応じたスペシャリティモデルを作ったり、どのような色でも好みに合わせて塗装してくれたり、防弾装甲仕様車「センチネル」の開発を手がけたりしている部門ということだ。はっきり言って、凡人の僕には理解不可能)。そして、お値段だが、2023年4月の時点で、SE、HSEが1800~1900万円くらい、オートバイオグラフィが2100万円くらい、SVが2900万円から上は無制限(防弾装甲仕様にしたら一体いくらになるのだろうか?)。ウーム、家が公道を走っているという感じか。ウーム、ウーム、防人にはもうついて行けない世界であるが、友人の中さん(彼は大きな会社のお偉いさんであり、名古屋の中小企業で珍人として物理の方程式をいじりまわしている僕とは大違いなのだ)がその舞台に立つというので、後ろから恐る恐る援護射撃(緊急ブレーキを踏んだりして…)を試みてみるかという次第なのである。アッ!それと上に書いたことは僕の付け焼刃の理解を書いているだけなので、分類など間違いがあるかもしれないので、きちんとしたことはディラーの営業さんに聞いてくれ。

 基本的な説明を受けた後、いよいよ試乗である。今回はBMW製の4.4L V8ガソリンツインターボ(P530)搭載のオートバイオグラフィのロングホィールベース7人乗り(であっているのかな?)である。中さん夫婦、防人家は僕、奥さん、トクチン、そして営業のM田氏の総勢6人が乗り込む。運転はもちろん、中さんだ。ほぼ満席の状態で、この重量も相当な車なのだが、アクセルを少し踏んだだけでガツンと加速してしまうようで、運転している中さん当人も唖然とした様子。このエンジン、たしか、ディフェンダー90にも搭載されているのではなかったか?90だとどんな加速になるのかと考えると恐ろしい!そんなすごいエンジンを搭載しているのにもかかわらず、室内は極めて静粛で、新幹線のグリーン車に乗っているかのようだ(実はグリーン車には人生で一度も乗ったことがないのでこの例えは当てにならないが…)。そして、あらゆる機能が電子制御化されていて、M田氏が言っていた「最近のレンジローバーは電子レンジとい言われています(笑)」という言葉を思い出し一人ニヤッとしてしまった。

レンジローバー・オートバイオグラフィ登場。
長身の中さんとオートバイオグラフィ!似合っているな。
乗ろうとすると自動的にサイドステップが登場。
後方のフォルムに見とれる男3人。左からM田氏、中さん、息子のトクチン。
内装もゴージャスだ。まるで宇宙船(乗ったことはないが)の中にいるような気分だ。
M田氏(左)から試乗前の説明を受ける中さん。ワクワクと共に緊張の一瞬だ。
試乗後、ディラーに戻ってきたレンジローバー オートバイオグラフィ。
三台のレンジローバーが並ぶ。右は試乗したオートバイオグラフィ、真ん中が中さんのレンジスポーツ、左はヴィラール!?
コンフィギュレーターを用いて仕様を決めていく楽しいひと時。写真は色を決めている。中さんは黒が好きだからなあ。

 試乗から戻ってくると、中さん夫婦とM田氏でコンフィギュレーターを用いて仕様を決めていく。レンジローバーになるとSEクラスでも、ほとんど十分な装備がされているので、更にオプションをつける必要が感じられないくらいの充実ぶり。一通り、決めてM田氏が見積もりを出しに行っている間、中さんのお嫁ちゃんとうちの奥さんが

「ローンで車を買うというのには抵抗があるのよねー」

と言い出した。最初は僕も同じ考えであったが(だから埋蔵金を30年も貯め続けたのだが)、最近は違う。お金がたまるのを待ってから車を買うと、年も取るし、最近のインフレのご時世では値段も上がることになり、お金を貯める割合を上回って値段が上がってしまう。であるなら、先に好きなものを買って、若いうちに(アクティブなうちに)それを使い倒した方が有意義なのではないか。ローンの金利より価格の上昇が上回ってしまうわけでもあるし。そんな感じのことを熱弁して、女性陣の理解を取り付けるための必死の援護射撃をする(もちろん、何でもローンにすればよいというのではない。ローンの年収負担率というのがあり、25%以内に抑えるのが鉄則であり、それを超えるようであれば、お金を貯めるか収入を増やすかの工夫をするのは当然である)。また、

「男が言う”最後の車”って、当てにならないよね」

というお嫁ちゃんの意見にも

「男には自分の世界がある。例えるなら、空をかける一筋の流れ星みたいなものなんだよ」と反論(これはルパン三世のテーマの歌詞か)。必死に援護射撃をする。そうこうしていると、M田氏が見積もりやら、ローン返済計画やらを持って現れたので、それらを中さんが受け取って「後日また連絡します」と言ってディーラーを後にした。これから我々は昼飯である。

今日の昼飯は、ディラーから歩いて5分くらいの所にある、洋食レストランだ。
今日は「グリルにんじん」のハンバーグを研究させてもらうぞ。楽しみだ。
デミグラスソースがたっぷりかけられたハンバーグと大盛りのライス。

 昼飯はディラーから歩いて5分くらいの”グリルにんじん”である。 もちろん、ハンバーグ道を究めるため、京都ハンバーグの第二弾だ。 静かな住宅街の中にいきなり現れる感じが意外性があって面白い。 店の中は見かけ以上に広く、ゆったりしている。 ステーキ、ビーフシチューやカニクリームコロッケとか色々あるようだが、まずはハンバーグだ。 ライスはもちろん大盛り。 運ばれてきたハンバーグは肉汁たっぷりな感じで、デミグラスソースとよく合い、ご飯も進む。 このグリルにんじんはランドローバー京都から近いので、点検や商談の時に気楽に行けるのでお勧めかも。もちろん、もっと近いところがご所望ならショールームの正面にある天下一品本店に行けば一分だが(いつもならんでいるので、逆に時間がかかるかもしれない)。

今日も人気絶頂の天下一品の総本家。ショールームの斜め前にある。
三時のおやつはヴェルディ京都芸術大学店。
ガトーショコラとアイスコーヒーを注文した。

 その後は周辺を少し散歩して、京都芸術大学の近くのカフェでコーヒーを飲みながら話の続きを楽しみ、ディーラーに戻る。点検も終わり、きれいに洗ってもらいご満悦のさきもりちゃんと対面。サービスの人から結果報告によれば問題ないとのこと。ブレーキパッドが1万2000㎞近く乗っているのに10.3㎜も残っているのは珍しいことのようだった。まあ、基本的に、エンジンブレーキメインでフットブレーキ使わないからね。

 今日の主役の中さん夫婦が先にディーラーを去り、その後、我々も名古屋に向けて出発。比叡山越えのルートで大津、雄琴、琵琶湖大橋、近江八幡、永源寺、員弁、桑名と下道でドライブを楽しんだのは言うまでもない。それにしても、今日は二千万円以上の車に乗れたし、2000万円近い車の商談にも立ち会えたし、人生初めての経験ばかり出来て極めて刺激的な一日だった。もうこれ以上の刺激的なことはないと思ったのだが、後日、僕の思考がM田さんや中さんに遠く及んでいなかったことを思い知ることになる。

今回は脇役だったけど、半年点検が終わり、きれいに洗ってもらってご機嫌のさきもりちゃん。

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