里(名古屋)の桜が散り始めるころ、豊田、足助から飯田に抜ける153号線沿いのハナモモを中心とし花たちが見ごろを迎える。僕は月に1~2回、山梨の実家に本の整理をしに行っているのだが、高速が嫌いな僕としてはこの153号線はよく使う国道の一つである。気に入っている理由としては、まず、山の中を通るので、適度にクニャクニャしていて運転に飽きが来ない。そして、所々でフライフィッシングに良さそうな川(段戸川、名倉川、平谷川、阿智川)に沿って走るのでワクワクする。信号がなくストレスを感じない。更に、僕は、153という数字に惹かれているのだ。この数字は\[153=1^3+5^3+3^3\]と各位の三乗の和が自分自身になるという美しい性質を持っている。このような数字をナルシスト数(\(n\) 桁の自然数であって、その各桁の数の\(n\)乗の和が、元の自然数に等しくなるような数をいう)と呼ばれていて、3桁のナルシスト数は153を含め4つしかない(求める作業は結構楽しいので、興味がある人は是非やってみて!)。そういう意味でもこの153号線は貴重な国道であり、それが名古屋から始まっていることが何とも縁みたいなものを感じてしまうのだ。そして、極めつけは、この4月前後の時期はハナモモが街道に沿って咲き乱れ、それは目を見張るものがある。春の訪れを感じながらの運転はウキウキする。

力石から153号線に入ると、足助の手前あたりからハナモモが各所に見られるようになる。

名倉川を越えたところの交差点は153号は直進。右折すると、愛知県最高峰の茶臼山にたどり着く。その交差点の所に、とても美しい桜(?)の木があったので思わず写真を撮る。
足助、伊勢神トンネル、稲武とハナモモを楽しみながら運転するが、治部坂を越えたあたりから、花がめっきり減り、まだこれから春が始まるといった感じだ。少し行くと信州平谷の道の駅に到着。トイレへ行き、ストレッチして、懸垂して車に戻る。保冷バックからいつものお楽しみのコメダ(名古屋人のSoul Cafe)のコーヒー牛乳を取り出す。保冷バックのおかげで、買った時以上に冷えている。最近、長距離ドライブとなるとこれを必ず飲みたくなってしまうのよねぇー!

平屋の道の駅はお風呂(ひまわりの湯)もあるようなので、車中泊で止まっている人も見かける。

駐車場は十分なスペース。近くには川(平谷川)もあり、よく河原でCafe Lagrangeをオープンしてコーヒーを楽しむこと多し。
寒原峠を越えると、153号線は阿智に向けての長い下りとなる。エンジンブレーキを使いながらこの下りをやり過ごすと、再び、ハナモモが咲き誇る中を走るようになり、圧巻は阿智川に沿って走り出して少し行ったところである。直線的な街道沿いにハナモモが数百メートルに沿って咲き乱れ、ドライバーを包み込む。しかし、車を止めるところがないので、右折して阿智川を渡って対岸の狭い道路を走り、河原に降りる道を見つけたので、一応、Loレンジにして河原に降りた。河原の石に腰掛けて、のんびりハナモモを眺めるが、僕としたことがコーヒー道具をすっかり忘れてきてしまった。そのため、何もせずにただポヨヨンとハナモモを眺めることに徹する!何もしないことに徹ししすぎて、河原に佇むさきもりちゃんの雄姿を写真に収めることも忘れてしまった。ちょっとのんびりしすぎて、山梨の本の整理の集合時間が迫っていることに気が付き、慌てて出発。電子制御アクティブディファレンシャル(e-diff locker)が作動し、後輪のスリップを制御してくれるので安定的な走り出しだ。スタックする心配が要らない(完ぺきではないが)のは心強い。このe-diff lockerはオンロードでも、走り出しの時は毎回ほぼ必ず介入してきているようなのだが、僕レベルではあまり実感することはできないかな。

寒原峠から下っていくと、中央道と交差するあたりから再びハナモモが咲き乱れだす。

阿智川沿いはあまり駐車する場所がないので、脇の道に入る。そこにもハナモモが。

対岸から153号沿いのハナモモを眺める。真ん中を流れるのが阿智川。直線コースに沿ってハナモモが咲き乱れる姿は圧巻だ。

河原から上がってきたさきもりちゃん。電子制御アクティブディファレンシャルのおかげで、河原も安心して降りることが出来る。
その後は、中央道で山梨に行き、午前10時頃から夜の8時ごろまで本の整理、運搬、オヤジ殿とのメシをこなし、山梨を出発。国道52号を南下して、身延、興津、日本平、焼津、吉田、御前崎と下道を運転し、菊川から東名高速に!名古屋へは夜中の2時過ぎに着。フゥー、楽しいドライブだった。
追伸 最初、このタイトルを「ハナモモ街道」にして153号線のことを書こうと思ったのだが、よく調べてみると、ハナモモ街道というのは国道256号線(\(256\)というのは\(256=2^8\)となるね)のことらしい。この国道は、妻籠から阿智に抜ける道で、ここのハナモモの量は写真で見る限り153号線の状況を遥かに超えている。一度見に行ってみたい気もするが、シーズン中は多くの人が訪れるようなので、渋滞とか心配だなあ。
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